第13話 痛
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移動しながら狙うを練習していた、ある日。
たぶん、1週間後ぐらい…。
突然、右手に激痛が走る。
「痛っ!」
「どうかしましたか?」
部長さんが、モニターの小窓に映る。
「手のひらのマメが潰れたみたいで…。」
「なるほど、手当てしますからこちらへ。」
「はい。」
ガラガラとコックピットを開けて、隣のモニタールームへ。
行くと、部長さんが救急箱を出して待っていた。
「手を出してください。」
差し出した手を手当てしてくれる。
その時、気が付いた。私のマメが潰れた場所。同じ場所に、部長さんはタコが出来ていた。
じっと、見ていたのに気が付いた様に
「この場所は、皆マメができて、その内にタコになりますよ。」
まだ噂でしかしらないけど、部長さんは、とんでも無く強いって。今なら、私にも解る。その強さは、両手にできたタコが物語っていると。
「はい、お終い。直接マメが潰れたところに触れなければ痛み無いでしょう。」
そこには、綺麗にテーピングが巻かれていた。
「ありがとうございました。」
ペコリと頭を下げた。
「いいのよ。私も先輩にしてもらっいましたから。」
ニコりとした部長さんは、可愛いな…。
「でも、お風呂は覚悟いりますよ。」
「えっ…。」
「さあ、今は続きを。」
可愛い悪魔なのかもだ。
「痛ーーーっ!」
お風呂は部長さんの言った通りに、壮絶な痛みを伴った。
言っておくけど、家を外から見た感じで、悲鳴がトゲトゲの吹き出しになってるからね。後、悲鳴上げた時に家が、少し持ち上がってるのは言うまでもないよね。
期待しても、見えないようーだ。
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