ダメ賢者の使用人
@kotaro55
第一話 この賢者バカすぎる
俺は鈴木茂(すずき しげる)
俺はごく普通のサラリーマンだ。ほんとにごく普通のサラリーマン、だけどちょっと料理がうまくて、きれい好きそして一人暮らし。童貞だ(27歳)
この年にもなって童貞だと。バカなことを言っちゃいけねえ。この世の中には40を超えても童貞のやつもいる。だから全然悲しくなんてないもんね(泣)
いつも通り会社で働いてベッドで寝てたんだ。
そしたら、俺は起きたら気づいたらどこか知らない所にいた。そして俺の前には美少女が。ちょっと背が小さくて胸も小さいが顔だけは俺の好みだった。生まれてこの方一切女性と関わったことがないもんだから、これは俺の一世一代のチャンスだと思ったよ。そしたら急にそいつが
「お前、私の使用人にならないか?」
俺は唖然としたね。それに何より使用人になれだと、意味が分からない。
お前だったらどうする?もちろん誰でも嫌だと答えるに決まっているだろう。
「なるわけないだろ、おまえバカか?。」
美少女と付き合えるとうきうきしたのもつかの間。こいつは天性のバカだった。
見てくれはいいだけに、裏切られた時の絶望は大きかった。
「お前、どうしてなならないんだ?こんな美少女が必死になって頼み込んでいるのに!。」
「なるわけないだろ。それにさっきのは頼み込んだんじゃない、勝手に自分の要望を言っただけだ。」
それにお前は美少女だが俺はロリコンじゃないし、何と言っても中身が残念過ぎる。
「だけどせっかく異世界に召喚してやったんだぞ。私に恩を返すという意味でも、使用人になるというのが筋というもんだろう!。」
「なんでだ、俺は向こうの世界から無理やり召喚されたんだぞむしろお前がこっちに尽くせ。」
「だけどお前もこっちの世界でクラスには不便だろう。私が援助してやるから。」
「使用人になれと。」
「そっそいういうことじゃ。さあ早く使用人に。」
「それならお前が俺を元の世界に戻せ。」
「それはできない。この召喚は一方通行なのじゃ。」
「なんでだよ普通召喚できるなら、向こうの世界に戻せるだろ。お前それじゃあこれからどうすんだよ。」
「あっそうだお前が使用人になれば帰る方法を見つけてやらんこともない。それにこっちの生活の援助もしてやる。お前は知らない世界で生活できるほどのスキルを持っているのかのぉー。どうする~なるか、ならないのか?」
こいつ悪魔みてえな奴だろ勝手に呼び出して、使用人にならなきゃ帰さないなんて。
しかも使用人になったらなったで散々こき使われるのが目に見える。だがならなきゃ
ならないで、元の世界に帰れない。だからおれは
「くっしかたない。お前の使用人になろう。(泣)」
俺は使用人となった。しばらくはこっちの世界を観光したかったし、向こうは仕事ばかりで退屈だったからな。どうせ無茶なことは言わないだろう。せっかく持つことのできた使用人を殺すことはないと思うし。
「おほぉーこれで念願の使用人が。」
「しかしだ。お前には俺に朝・昼・晩3食料理をつけること、寝床を用意すること、給料を与えることを命ずる。」
「何を言ってんるんじゃ。私は料理はできない、お金は持ってないし、部屋はここの
他にあと料理場と私の部屋しかない。」
嘘だろ。使用人を雇うんじゃないのか。
「じゃあ、お前は何で使用人が欲しいんだ?」
「それはだな、私は料理も掃除もできないから他の奴に丸投げすればいいと思ったんじゃが。」
「それと召喚に何の関係がある?」
「ここはダンジョンの奥深くなんじゃが、帰る道を忘れちゃった。てへぺろ。」
こいつ出れないからって召喚したのか。召喚できるならダンジョンの外にまで転移もできるだろ。ん、ダンジョン
「ちょっと待てここはダンジョンの中なのか?」
「む、いってなかったか。」
「言ってないどころじゃねえよ!!」
こいつこんな危険なところに召喚しやがって。
「大丈夫じゃ、ここはダンジョンの底だし人も来ない結界に守られて魔物も来ない。
安心安全じゃ。」
「まっまあそれならいいだろう。しかし、このままじゃお互いのことがわからないから、まずは自己紹介をしよう。」
「わしはルカ・クレミール気軽にルカでいいぞ。ルカ様でもいいけどな。私は魔法使いみんなから大賢者と呼ばれている。」
「俺は鈴木茂。まあこれからよろしくな。」
「お前は私の使用人なんだあから主人を敬え。」
ルカはその小さな胸を張っていった。
「はいはい、敬います、敬います。ところでルカでここはどんな世界だ?」
「ちゃんと敬え!まあそれぐらいは教えてやる。この世界にはステータスというものがあってそれによって、身体能力やらなんやらが決まる。」
「じゃあそのステータスはどこで見られる。」
「ちょっと近くに来い。私が見て紙にでも書いてやる。」
「そうか、じゃ頼むぞ。」
「どれどれ」
こいつは何にもしゃべらなきゃ可愛いのに。賢者のくせして全然賢くないじゃないか。
「ほれ、書き終わったぞ」
その紙を見てみると
名前 鈴木 茂
レベル 1
体力 100
攻撃力 15
防御力 15
俊敏力 15
魔力 15
スキル 掃除 料理
「プークスクス なんだその貧弱なステータスは。」
「そんなにひどいのか。」
「ひどいも何も。この世界の平均が15だから、お前はごくごく普通の一般人だ(笑)。まあ掃除と料理スキルがあるからある意味使用人としては有用じゃがな(笑笑)」
こいつ人のステータスを笑いやがって
「まあレベルも1だしこれからスキルも増えるかもしれないからな。」
こいつ慰めてんのか。バカそうなやつに慰められるとどうしてこんなに腹が立つのだろうか。だから俺は、こいつを一発殴ってやったグーでな
「なんでいきなり殴るのじゃ。」
「お前、俺のマジパンチをくらって痛くないのか?」
「お前と違ってステータスが高いからなあっはっは」
またこいつは薄い胸を張って言いやがる。とてもむかつくだがここで殴るとこいつの思惑通りだと思ったからやめた。俺は大人だ冷静に冷静にいこう。
「そういえば召喚できるなら、ダンジョンの外まで移動できるんじゃないのか?」
「はあ~これだから常識の知らない異世界人は。ダンジョン内で転移なんてできるわけがないじゃろう。」
「なんでだよ。」
「難しくなるが、ダンジョン自体魔力の塊のようなものだから、大規模な魔力を使えば魔力がダンジョンに吸い取られちゃうのじゃ。」
「じゃどうして俺を召還できたんだ?。」
「気合じゃ。」
「そうか、気合か。」
やっぱり馬鹿だ。しかし俺も異世界を満喫したいから外に出たくなったらこいつに無理やり魔法を使わせよう。
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