突如出現した『イカ』! そして案の定主人公もまたその力を手にしてしまう! イカ人間VSイカ人間のバトル! 墨をランチャーで発射して縄張りバトル! ってどっかで聞いたことあるぞこれ!!!
と、ハイテンションな本作。実際心地いいほどのハイテンション・フルスロットルな作風でありながら、その裏には暗い運命を持った者たちが必死に運命と戦う、ダークヒーローめいたユニバースが形成されています。
作者さんの作品間でリンクしている登場人物、世界観。その中で「変身ヒーローをやる」という強い意志を感じさせます。
同じ力を持つ異形。そこに介入する同じアイテムを使う異端者。ハザードオンしたように暴走する主人公。一万人(一万人ではない)の雑兵部隊。挙げればきりがないほど、変身ヒーローものへのオマージュ、リスペクトがてんこ盛り。
ただアクセル全開の弊害として、キャラクターの立ち位置やバックボーンの説明が振り落とされているところも多々あり、しかしそれでも強引に話をガンガン進めていかれれば、それもまたヨシ! と納得させられてしまうのも魅力の一つ。
己の運命を前にしたクロトは、果たしてどう決断するのか――。でも、なんかいけそうな気がする!