2話 人気のない宿屋×娘

「ど、どうぞ。」

「あ、ありがとうございます。」

猫耳の女性(見た目同年代)のだす

お茶?てきなものをいただく俺。

ちなみに今俺は宿にいる。

いろいろ聞き込みをしてここについたのだ。

(まさか普通に言葉がつうじるとは)

しかしこの宿屋 そこそこ広く

空き部屋が10以上あるのに

客が俺だけである。

わけアリなのだろうか。

「あの ここはいつも客が少ないんですか?」

「はい。この街にさらに大きな宿屋が

出来たもんで。」

なるほどそういうことか

「あ あのっお名前は…」

女性は言う。

これはヒロインフラグかな。よっしゃ

「たかだあきよしだ。よろしく」

その女性は笑顔を見せ…かわいい

「たかだあきよし様ですね。」

そういった

…あっ業務用ね。

「おほん。あなたは?」

「私はワプと申します。

気軽に呼んでいただいて構いません。」

「わかったワプ。」

「こんな容赦ないお客様は

久しぶりです。」

ワプは嬉しそうにしながら

「昼食をつくるので食堂でおまちください。」

そういった。

「いや手伝うよ。」

「えっ」

しまった女性の近くに少しでも

長くいたいという青年としての欲が。

ワプは困った顔をしている。

「いや 一人で切り盛りしてるんだろ?

準備 大変じゃないか?」

自分でも感動するほどの

言い訳だ。

「そこまでいっていただけるなら…

正直 キツいんですよ。」

「何を作ればいい?」

「料理はできますか?」

「ある程度なら」

ちなみに俺は小三のとき母親から

あんたは独身で人生を終わりそうと言われ

独身でも生きていけるよう必死に

料理 洗濯などの家事を覚えている。

「今日は回鍋肉をしようかと」

異世界で回鍋肉をきくとは

なかなかだな。

「一応 料理の手順をいって?」

「はい。まずは…なにしてるんですか?」

「ごめん紙とペンを探してんだ」

「カミトペン?」

そういやこの世界 文字がないのか

「これかりていいですか?」

「え? はい」

俺は使い古されゴミ箱に

入れられていたまな板をとりだし

かまどのわきの木炭もとる。

「続けていいよ」

「ええ…まずはキャベツを切ってって

何をしてるんです?」

「メモしてる」

「メモ?」

うわぁめんどくさい

俺は料理を中断し

ワプに50音を説明する。



━しばらくして

「すっすごいです!」

おっとひらがなを知って

おおはじゃぎしてますね。

「便利だろ文字は」

「これさえあればいちいち

丸暗記しなくてすみますっ」

今までめっちゃめんどい

ステップ踏んで生きてたんだな。

しかしなんだかんだ

はしゃぐワプを見ていると心が落ち着く。

俺らは再び回鍋肉を作り出した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る