第18話
5月18日 バス学校爆破事件
人はなぜ
人はなぜ、人を殺すのか?
私が唯一殺したいと思った人は、私のものにならなかったから。
なりそうなところまで近づきながら、手に入らなかったから。
殺したら、抱きしめられる…と……
今思えば、いかに少女漫画的発想だったことか汗。
結局かれは私どころか
癌に殺されてしまったそうです。
でも、あとにも先にも
あんなに想いあんなに憎んだひとはただ一人です。
5月18日 バス学校爆破事件
1927年。
アメリカ合衆国ミシガン州バスで発生した爆破事件。
45人死亡、58人負傷。
犠牲者の大半は、爆破されたバス統合学校(Bath Consolidated School)の生徒達であり、年齢も7~12才。
アメリカ合衆国史上、学校で発生した大量殺人としては犠牲者数が最多のものなうえ、犯人は当地の教育委員会の委員という、あり得ない話で。
アンドリュー・フィリップ・キーホーというかれは、新しい学校のための新しい課税で所有する農場が強制執行の対象となってしまった。
何もかも失った気分。
これがキーホーの犯行の動機。
最初に自分の病身の妻~彼女の医療費もつらかったらしい~を殺害、5月18日の朝に自分の農場の建物を爆破。
消防士がキーホーの農場に到着した頃に、学校の校舎の北側が爆発、中にいた多くの人々が死亡した。
爆破に使われたのはダイナマイトと、大量のパイロトール~第一次世界大戦中から使用され始めた無煙火薬の一種~。
キーホーは何ヶ月もかけて、学校内に秘かに仕掛けていたのだ。
爆発物はトン単位で買っていたという。
救助隊が学校に到着した頃、キーホーは学校に自動車で到着し、自分の自動車を爆発させて自殺。
その際、校長らが巻き添え死し、数人がさらに負傷した。
救助活動が続けられているさなかにも、校舎南側の地下室から、さらに230kgものダイナマイトとパイロトールが救助隊の手で発見されたという。
農場の動物らも、ちゃんと巻き添え死するように、家畜小屋に括り付けていたキーホー。
けど近隣の人には、数日前に、近くから離れるように言ったりもしていたようで。
敬虔なカトリック。
自分の農場を犠牲にして生み出される新しい学校が、プロテスタントなのも許せなかったようですが。
仮にも教育委員会だろうがよ。
独善なひとではあったようです。
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