タイトルとあらすじを見た時は、元いじめられっ子が異世界で無双する、ありふれたチーレムものだと思いました。実際、途中まではそのイメージ通りの展開で、それでいて肝心の冒険部分やヒロインたちの描写はあっさりと、これはハズレだったなと思いかけました。 ですが、それも終盤の主人公の決断によって、印象を大きく変えます。 ああ、これはいじめられて傷ついていた少年が、他人に認められ、受け入れられることを通して、いじめをはねのける心の力を蓄え、一歩を踏み出すまでの物語だったのだ、と。