anyway
枡田 欠片(ますだ かけら)
第1話 ひなた
澤村ひなたは、体育館の倉庫で男に抱かれていた。
「お前って、本当にエロいよな」
「う、うん」
成績優秀。品行方正。いわゆる真面目。ひなたのこれは裏の顔。
中途半端にシャツを脱がされ、露わになったその大きな胸を跳び箱に押し付けられながら、パンツを脱がされている。
「ねえ?挿れていい?」
「うん」
あそこにアレの先が触れると、どんどんヤラシイ気持ちになる。男は入り口でモタモタしている。
「はやく。。」
「なに?」
「はやく挿れて」
「おう、ちょっと待って」
いつまでもモタついているので、ひなたは男のアレを指先でそっと招き入れた。中はしっかり濡れているので、後は簡単だった。
「すげえ。今日もすげえ濡れてるな」
「うん」
男はひたすら興奮しながら、ただ闇雲に腰を動かしている。
多少雑でも、それでもひなたは気持ちいい。
「もっと」
喉から声が溢れると、男は更に乱暴に腰を動かした。
「もっと。もっと」
男の呼吸は荒くなり、更に動きは乱暴になる。
求められるままに動かし続けた男は、そのまま簡単に果てた。
せっかく中で気持ちよくなっていたひなたは、抜かれて少しさみしく思う。
男は名残惜しそうに、ひなたの細い腰を抱え柔らかい胸を手で包み乳首を口にふくんだ。
ほんの数秒、舌で乳首を転がらされ、ひなたはいじいじと感じる。しかし男は満足したのか乳首から口をはなすと
「またしてやるからな」
と言って、そそくさとズボンを履き始めた。
ひなたはそのまま、地面にへたりこんでいる。そんなひなたを横目に見ながら、男はさっさと体育館倉庫を出て行った。
“もう終わりかあ”
始めてから20分も経っていない。それでも、その間前戯も含めてひなたは2回イッている。
“気持ちいいんだけど”
2回イッても満足していない。
ひなたは、こんなふうに身体だけの関係を数人の男子生徒と持っている。美形で細身。それでいて胸が大きい。そんなひなたが声をかければ、男達は黙って従った。
男達にしてみれば、優等生のひなたが乱れる姿を自分だけが知っているのだという優越感に浸って、ひなたの秘密をひたすら守っている。
それだけに、ひなたは男を厳選している。それぞれタイプの違う男を充分吟味して関係を持つのだ。
しかし、そんな厳選した男たちに毎日のように抱かれていても、どこかひなたは満足できていなかった。
倉庫の床にへたり込んで、下着を脱いだままの自分のあそこに指をあてる、あそこはまだまだ濡れていた。
そのまま、自分の指を中に入れてかき混ぜる。直ぐに気持ちよくなって、直ぐにイッてしまった。
こんなに気持ちいいのに、それでも満足出来ていない。
「やっぱり愛かなあ」
オナニーにふけった後のあられもない格好で、ひなたはポツリと呟いていた。
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