作中ご飯9:炊飯器の中のチキンご飯

 だんだんと暖かくなり、新しい生命の息吹が感じられる季節になってきました。鳥は巣作りに勤しみ、水を張った田からは賑やかな蛙の声が。とかげや蛇を見かけることもちらほらで、つい先日などは、朝の散歩中に、ばったり鹿と顔を合わせるなんてこともありました。うちの周りは山ですが、さすがに鹿は珍しいです。暖かくなり、こちらもなんだかつられて活動的に動いて減った腹に弾をブチ込みにきたぜ! 俺だ。吉岡だ。


今回のブツはこれだ。ちょっとこれを紹介できるのは感慨深いぜ。

https://www.instagram.com/p/BjBeurdBNVw/


 炊飯器でご飯と一緒に「富士の鶏」のむね肉を炊いた、「チキンご飯」だ! むね肉には塩こしょうをしておき、イオンの冷凍ベジダブルミックスとコンソメひとつを一緒に炊飯器にいれ、米も投入してスイッチを押せば完成だ。


 炊きあがったら、ご飯の上にぶつ切りにした鶏肉を乗せ、バルサミコ酢・ケチャップ、そしてバターをひとかけら入れて電子レンジでチンした特製ソースをかけて召し上がれ!


 実は、この「チキンご飯」、吉岡が以前に書いた「炊飯器の中の宇宙」にも登場した飯だ。そして、今回の本編中に出てくるシンタとトビセは、その話のヒロインとその相手でもある。つまりは、前に自分で書いた話の登場人物と飯を、今書いてる話に登場させているわけさ。感慨深いといったのは、この事だぜ。インスタでも、小関に敬意を表して、ビールに氷を入れるオゼキ・スタイルで行かせてもらっているぜ。


 さて、今回実際に作った「チキンご飯」ですが、実は炊飯器ではなく圧力鍋で作りました。小関よごめんなさい。昔使っていた小さい炊飯器が、今はもう無いのです。


 ただ、「圧力鍋でできる事は炊飯器でもできる」です。逆もまたしかり。そこで今回は、小さめの圧力鍋を使いました。


 作り方は、前述の通り、材料を全て入れて炊くだけです。炊飯器のようにボタン一つ押して放置というわけにはいきませんが、圧を5分もかければ十分です。火を消して、弁が降りるのを待っていただきましょう。


 久しぶりに作りましたが、やっぱり私は好きですね。このチキンご飯。ベジダブルミックスのジャンク感というか、チープ感というか、そういうものも込み込みで大好きです。食べるだけで、あのころのあれやこれやが浮かんできます。思い出補正というやつですね。


 今回のお話で実際にご飯を作ってみようと思い立ったのは、このメニューの存在が大きいのです。正直、これを紹介できたので、続きはもういいかな、なんていう思いもあります。


 でも、実はもう一つだけ作ってみたいメニューがあるのです。少なくとも、そのメニューを作るまでは続けたいと思っています。もうしばらくは、吉岡の飯テロにおつき合いいただけると幸いです。

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