安倍川餅
全国各地にお餅系の銘菓があるかと思いますが、静岡県でのそれといったら、やはり、
ルックはこんな感じ。
https://www.instagram.com/p/Bi7xSIaBOl6/
本編中ではミナミお嬢様の姉君が、お裾分けしてくれています。
安倍川餅は、元々は、きな粉をまぶした餅のみを指したそうです。その由来は、戦国時代までさかのぼります。当時、静岡近辺を治めていた徳川家康が、今の静岡市に流れる安倍川周辺の金山を検分に来た際、地元の住民が、きな粉を「金な粉」と見立ててきなこ餅を献上したそうです。家康は、その味と機転をいたく気に入り、「この地にちなんで、安倍川餅とするがよい」とのたまったそうです。以降、静岡ではきな粉餅のことを安倍川餅と呼ぶようになった、というのが伝承です。
現在の安倍川餅は、きな粉餅とあんころ餅がセットになって販売されている事が多いです。だいたい、小さめのきな粉餅3つと、それよりも大きなあんころ餅2つが1パックに折り詰めされて売られています。パックに3:2の割合でみっしり詰められてる餅を見て、静岡の民は、”やったぜ”と小さくガッツポーズをしていそいそとお茶を淹れに行くのです。
この安倍川餅は、いろいろなメーカーさんが作っており、お餅部分に関しては、もち米であったり、葛餅やわらび餅であったりとさまざまです。共通点は、きな粉をまぶしてあるところです。中には、「冷やしあべ川」と称して、くず餅の中に黒みつを包み、それにきな粉をまぶしている商品まであります(インスタの2枚目です)。
あんころ餅の方に関しても、こしあんで包むのがスタンダードですが、静岡県の銘菓ということで、抹茶を練り込んだ抹茶餡で包んだものもあったりします。
余談ですが、お土産物屋さんで安倍川餅を扱っている場合、たいてい近辺に信玄餅も並んでいます。信玄餅はお隣の山梨県の銘菓です。とても美味しいですよね。
安倍川餅は、「餅ときな粉」ですが、信玄餅は、「餅ときな粉と黒みつ」がワンセットです。そして、この餅ときな粉と黒みつを、どのようにして混ぜ合わせて食べるのか、その手法が話題の種になるという、ちょっと変わった楽しみ方もできるお菓子になっています。
興味のある方は、「信玄餅 食べ方」などでググってみて下さい。きっと多彩な食べ方と信玄餅が、あなたのお腹を刺激する事でしょう。ひっかかったな。
富士宮銘菓というよりは、静岡銘菓のおいしいお餅。それが安倍川餅なのです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます