もんぱりとはいぷっせ

 どこかを訪問する時に、手土産として何かお菓子でも持って行きたい。でも、そんな格式ばったものじゃなくて、手ごろな物が欲しい。そんなポジションにちょうどいいお菓子が、「もんぱり」と「はいぷっせ」です。


ルックはこんな感じ

https://www.instagram.com/p/Bifh12BhG8p/


 本編中では、すっかりお菓子担当になった、みなみさんが明日、お店に持ち込む予定です。おそらく。


 富士宮の民は、ちょっとお喋りしてくるぜ、という時にこれらを持ち込んで相手に渡し、相手は受け取った量に応じておしゃべり用の時間を渡します。いわば、時間を買い取る通貨なのです。すみません。今、嘘をつきました。


 もんぱりの方は、お隣の富士市の菓子処である、「田子の月」さんが作っており、はいぷっせの方は、「藤太郎」さんが作っています。

 共に、ふっくらとしたスポンジ状の生地の中に、チーズを練り込んだバタークリームをサンドしたお菓子です。とてもよく似たお菓子なのですが、もんぱりの方が、すこし上品でふわっとした印象で、はいぷっせのほうは、ワイルドでぼわんとした感じです。個人的には、「噛み応え重視派」なので、はいぷっせの方が好きです。


 田子の月さんも藤太郎さんも、この他にもいろいろな和菓子・洋菓子を作成しており、富士宮近辺で、「お菓子の手土産」を探す場合には、どちらかにいけばだいたい大丈夫です。


 個人的には、田子の月さんでは、「まどれーぬ」「富士山頂」あたりが好みで、藤太郎さんでは、「黒みつ豆腐」と、シュークリームが好きです。そのほか多種多様なお菓子が揃っていますので、ご贈答にどうぞ。


 ひとつ注意点を。兄弟がいるかたが富士山頂を買う場合、きちんと割り切れる数でお買いお求めください。富士山頂は、富士山を模した洋菓子で、やわらかいカステラ風のスポンジの中に、とろっとしたカスタードクリームが包まれ、富士山の冠雪をイメージしたホワイトチョコで上部をコーティングしています。そして、その山頂には、ひとつだけコーヒー味のチョコをトッピングしてあります(画像の3枚目のお菓子です)。


 ひとつの富士山頂を2人で分け合う場合、このトッピングのチョコをどちらが食べるかで争いが始まります。話し合いを諦め、ひょいぱくと食べようものなら、即・開戦です。無益な争いを産みださない為にも、ひとりにひとつずつ行きわたるようにお買い求めください。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る