略奪スキルで異世界無双
@YUUKI2
第1話
月曜日の夏、それは学生なら、誰もが憂鬱になる一年で最も最悪の日。
きっと誰もがため息を吐き、頬に汗が流れる、春が天国に想えてしまう。そして、それは俺、十六夜いざよい 響ひびきも例外ではなかった。
但し俺の場合は、単に面倒ということでなく、学校の居心地が頗る悪い故の憂鬱さが含まれるのであったが。
すると、何やら元気な笑い声が教室の奥から聴こえる。
こんな蒸し暑い快晴の下でよくあんなに笑えるのか....まぁだいたい笑い声で予想はつくが、俺が教室の扉を開けて笑い声の聴こえる方を見た。
「おにーちゃん、おそーい」
と一人の女子生徒が俺のもとに歩み寄った、名前を十六夜いざよい 桜さくらという。
学校で2大美少女と呼ばれ男女問わず絶大な人気を誇る美少女だ。
腰まで長く伸ばした日の光を反射する銀髪、少し垂れ気味の瞳はひどく優しげだ、スッと通った鼻梁に小ぶりな鼻、そして薄い桜色の唇が完璧な配置で並んでいる。
そして笑顔の絶えない彼女は、非常に面倒見がよく、責任感も強いため誰にでも頼られる。
それを、嫌な顔もせず真摯に受け止めるのだから、高校生とは思えない自慢の双子の妹であった。
それに比べ、俺は、テストの点数はいつも平均点で、顔も普通であった。
それをクラスメイトは、「何でアイツと桜さんが兄妹なんだ‼」と不満を感じているような顔をしていた。
「あぁ、おはよう、桜さくら」
そしてクラスメイトの大半の男子から視線だけで、人が殺せそうな眼光に晒されながら、俺は、頬を引きつらせて妹に挨拶を返した。
それをとても嬉しそうに、「おはよう!お兄ちゃん」と挨拶を返した。
俺は内心「頼む桜さくらこの殺気の嵐に気がついてくれ!」と懇願する。
だが、それを口に出すとその瞬間クラスメイトに、体育館裏に連れていかれるであろう....。
会話の話題を切り替えようとすると「バン‼」と教室から机を叩く音が聞こえた。
「おい、響いつまでイチャコラするつもりだ、あぁ」
クラスメイトの鬼瓦おにがわら 龍二りゅうじが怒鳴りながらこっちに向かって来た。
龍二りゅうじは、この学校では数少ない不良いわゆるヤンキーで髪を金色に染め、耳にはピアスを付けていて制服の隙間からタトゥーが見えていた退学にならないのが奇跡なヤンキーである噂では教師の弱みを握っているのではないかともっぱらの噂だ....。
するとクラス委員長の白王子しろおうじ 光輝こうきが「やめろクラスメイトが怯えているじゃないか」と言った。
光輝は成績優秀、運動神経抜群、そしてイケメンだそんな光輝こうきは、俺と桜さくらは幼馴染でいつも一緒にいた、光輝こうきは桜さくらの事が好きらしいがまぁ、絶対に桜さくらはやらんけどなイケメンなど死んでしまえ!
すると、龍二りゅうじが「チッ しらけたやめだやめ」と言いながら自分の席に戻っていったすると光輝こうきが「大丈夫か?桜さくらさん」と言った。
副委員長の霧島きりしま 紗綾さやも桜の心配しているようだった。
紗綾さやは、この学校の副委員長で綺麗な黒髪をポニーテールに髪をまとめていて、光輝こうきの幼なじみでテストの点数はクラスで1、2を争うほど頭がいいそして桜と同じく学校の2大美少女だ。
まぁ妹の桜さくらの方が可愛いいに決まっているがな。何処からかシスコンと聞こえた気がする。まぁ気のせいか、
「感じ悪かったねお兄ちゃん」
「そうだな」
と気のない返事をしながら先生が教卓にたって授業が始まった。
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