第92話 えいゆういんし

夜。

ご飯を食べ、夜の楽しみの時間。


レインとの約束の前に、ダリオにお仕置きをしておかないと。

ダリオは自分から俺のベッドに向かって飛んできて・・・余裕の有る笑みを浮かべると、話始める。


「ご主人様、お話が有ります」


「何だ?」


「☆8への進化に関して、です」


ん?

それは無理なんじゃ?


「ダリオ、私達は☆8にはなれない筈」


レインがきょとん、として問う。


「まず、新しく追加された☆6ユニットですが・・・これには、今までのユニットにはない特徴・・・英雄因子、という物が存在します」


「英雄因子?」


俺が問い返す。


「はい。かつて、原初プロト悪魔デーモンを滅ぼした存在・・・その欠片・・・強い可能性を秘めた存在です」


「ふむ・・・」


「そして、それ以外にも方法は幾つか有ります」


「ほう?」


「1つは、原初プロト悪魔デーモンと同調し、力を引き出す方法・・・これは、最悪取り込まれる可能性がある為、お勧め出来ません」


「それは駄目だな」


「1つは、原初プロト悪魔デーモンを撃ち倒し、その因子を取り入れる方法・・・これが恐らく一般的な方法と思われます。ただし、原初プロト悪魔デーモンとの間に強い繋がりがある必要が有ります」


「ふむ・・・」


心当たりは、有る。

原初プロト悪魔デーモン達、特徴が俺のユニット達と被る部分が有ったんだよな。

クリーピーはこの前自白してたしな。


「1つは、自分の中の原初プロト悪魔デーモンと向き合い、それを従える方法」


これがダリオかな?


「そして・・・サモナーとの強い繋がりを持つ方法・・・これは、本当に実現出来るほどの繋がりを持てるかは微妙な所です。他にもあるかも知れませんが・・・これのいずれか、もしくは複数の組み合わせにより、理論上、☆8への進化が可能です」


なるほど。


「英雄因子・・・☆6ユニットを解析した時に見たあれは、それでしたか。そして・・・他の方法は聞いたことが無いですね。でも、確かに原初プロト悪魔デーモンの因子があれば可能かも知れません」


レインが頷く。


とりあえずダリオのステータスの [UP↑]をクリックする。


〔アビスマスター型の進化が可能です。本当に進化しますか?〕


選択肢が出てきたので、はいを選ぶ。

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