第90話 はあれむ
「だって、例えば、エルフとかエンジェル召喚したサモナーが、逆らえないのを良い事に、色々手を出してゲームさぼって・・・とかなると問題ですよね。お触りとか・・・場合によっては見ただけでも、そういう行為をすると運営から警告が来る可能性が有ります。プレイヤー間で合意した状態で行為に及ぶ人はいますが、魔物に手を出す人はほぼ皆無です」
・・・あれ?
「なので、ご主人様も、私以外には気を付けて下さいね」
・・・気を付けよう。
「わふ・・・ご主人様には、スキルに『はあれむ』が有るから、警告の対象外・・・」
何・・・だと・・・
「えっ」
レインが声を上げる。
ステータス確認・・・スキルは増えてない。
「わふ・・・まさか本気にするとは思わなかった・・・」
・・・夜覚えておけよ。
「わふ・・・楽しみにしておく・・・」
・・・罰にならないな。
「・・・何気に、ダリオ、ご主人様の心読んでるわよね」
レインが呻く。
そう言えば。
パナケア達はぽやっとしている。
「とりあえず、50階層程移動するか?」
「固有ダンジョン行く方が早いかもしれませんね」
ライが思案するように言う。
「まあ、まずは50階層移動してみよう」
レインがゲートを開く。
慣れたのか、さっきより早い。
ゲートをくぐると、ドロップしたアイテムが散在していた。
「・・・レインさん?」
「違うのよ。ゲート出た瞬間に攻撃される可能性があったので、排除したの」
レインが手をパタパタさせて言う。
「姐御の本気、強い〜」
パナケアがきゃっきゃ喜びつつ言う。
「ロリ悪魔で可愛かったわ。別に露出多くも無かったのだけどね」
ライがほのぼの言う。
・・・見たかった。
「ご主人様はロリが好きだから、目の毒なんです」
待て、それは風評被害だ。
俺の好みどストライクはレインだぞ。
「ふ、ふん、そんなので誤魔化されませんからね!」
レインがぽふっと俺に体を預けてくる。
頭を撫でると、目を細める。
「ぽふ~、早く先に進」
ピシャッ
パナケアの真横に雷が落ちる。
「ぽふ~、踊っておきます〜」
パナケアがユグドとくるくる踊り始めた。
「さて、先に進みましょう」
ややあって、レインが離れ、ふよっと先頭に立つ。
次の階層。
敵のレベルは・・・1610。
格上の筈だが・・・溶けるように消えていく。
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