第74話 せぶんすたーしんか

「おや・・・何故でしょうか?こんな話聞いたことが無いですね」


レインも首を傾げる。


「固有ダンジョンを攻略すると、上限が上がるとかでしょうか?」


ライが小首を傾げて言う。


「そんな話は聞いた事が無いですけどね・・・でも、確かに因果関係は有るかも。それに、そもそも、種族ダンジョンじゃなく、ユニット固有のダンジョンって言うのが変なのよね」


レインがぶつぶつ言う。


「さて、レインを進化・・・」


「わふー、その前に私も素材が欲しいです」


ダリオが割り込む。

・・・前回ダリオのダンジョン凄く面倒くさがりだったけど・・・今回も同じという保証はない。

これで安心して行くと大変な目に遭うっていうフラグな気がするんだよなあ・・・


「わふー、大丈夫です。私はちゃんと自分を制御出来ているのです」


「自分を制御とかそういう話じゃないだろうに・・・」


結局、レインの進化より先に、ダリオのダンジョンに行ってみることになった。


で。


「結局フラグとかじゃなく、やっぱり面倒くさがりなんだな・・・」


ダリオのラージソウルクリスタルは、窪みにちょこんと置かれていた。


「まあいい、進化させるぞ」


レイン

 種別:マスターフェアリー

 ランク:☆3(☆7)

 レベル:1/1100

 スキル:

  全武技(☆7)

  全魔法(☆7)

  神速詠唱(☆7)

  システム干渉(☆7)

  データ干渉(☆7)

 PTスキル:

  マップ(☆7)

  初心者の加護(☆7)

 武器:

  ミスリルスタッフ+2 ☆3(☆5) 150/150


ダリオ

 種別:マスターフライングブック

 ランク:☆3(☆7)

 レベル:1/1100

 スキル:

  全魔法(☆7)

  無詠唱(☆7)

  召喚(☆7)

  迷宮創造(☆7)

  ダンジョン作成(☆7)

 PTスキル:

  経験値アップ(3000)

  使用回数制限解除

 武器:

  チャクラム+2 ☆3(☆5) 150/150


クイーン<マスターなのかなあ?

ダンジョン作成・・・これはレベル上げ用のダンジョンを作れたり?

まあ神域ダンジョンとか奈落とかあるみたいなので、不要かもしれないけど。

そもそも固有ダンジョンが結構なれたら美味しいし。


「明日はパナケアと・・・できればユグドかライを進化、かな」


「ぽふぽふー!」


「拙者よりライを優先でいいでござるよ」


「私よりユグドを優先でいいわよぅ」


「ぴきー!クリーピーが進化すると素材集めは楽なのよ!」


「・・・クリーピーのダンジョン極悪だからなあ・・・」


「ご主人様。明日のお昼から攻防戦があるのでお忘れ無く。事前準備とかもあるので、1日潰れそうですね」


「・・・おお、そうか。じゃあ明後日かな」


「ぽふ!」


帰宅後、夕食、お風呂、就寝。

今日はユグドを可愛がり。


次の日の朝、レインの機嫌を取りつつデザートを堪能していると、


ぶぶっ


端末に、クランチャットでメッセージが入った。

攻防戦のお誘いだ。

行くか。


--


ソロモンの泉に着くと・・・まず、外観が凄く豪華になっている。

広い。


中に入ると・・・数百人いそうだ。

凄い数。


リュックが進み出てくる。


「あ、マスター、良く来てくれましたね」


「・・・マスターはエリスだからな」


「酷いわ!結局面接やら教育やらで、せっかく引いた☆6ユニット、1回も育成してないのよ?!せっかく20体以上いるのに!」


引きすぎだ。

引くわ。


「リュック、エリスも頑張っているんだから、あまりそういう冗談言ってやるな」


「・・・すみません、つい・・・」


その後は、新たな団員が俺に押し寄せてきた。

何でも、攻城戦でファンになったとか、手酷くやられて弟子入りしたいとか。

やはり急激な人数の増加は、俺の活躍が影響はしているらしい。

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