ゼロから始める異世界英雄譚

愛妹魅唯

第1話 きつくてもがいて……なお、救いはなく。

プロローグ




四月十日午前十一時二分……この俺鈴音無月は自殺した。


理由は簡単、いじめに耐えられなかったというよくニュースであっているような理由である。

親に相談?したしたw

結果?無視よ?無視。

この上ないくらいのスルーで黙殺されたわ

これがまず、親や大人を頼れなくなった原因だな。

んじゃ兄弟は?……兄弟が一番ひどいってのw

俺姉ちゃんと兄ちゃんが二人、同い年の……つまり双子がいる四人姉兄弟妹だったわけ、

姉ちゃんからはまぁ軽くーーーーされた。

兄ちゃんからはーーーーーだった……

双子の妹からは……ってもう語りたくはねぇな……


学校?一応行ったぜ?俺大学目指してたからな?

まぁ、行っても机はない、教科書もない、先生は質問に答えてくれない、友達がいない……いや、笑ってくれていいよ?ホントのことだしよ……んで、そのさ、まだ、ここまでなら耐えられるかもしれないってこん時の俺は考えてたんだけどよ……決定的だったかな?あれはもう耐えられなかった……。

俺にはたった一人だけ、心が許せた友人と呼べる存在がいた……その子は長谷部蘭子という俺の一つ下の女の子だった

その子はこんな俺にも優しくしてくれて、俺自身彼女の存在のおかげでまだ生きて行けると思っていた

楽しかった……朝におはようって言える相手がいたことが、お昼を共にする相手がいたことが……放課後一緒に帰る人がいた事が………………好きって言ってくれる人がいたことが。

すぐにとはいかなかったが俺と蘭子は付き合うことにした。

最初はお互い何していいかわかんなかったけど幸せな日々を送っていた……そう、あの時までは………いつからか彼女は俺に対し冷たくなった。

何か悪いことしただろうか?俺は今までの接し方を改めて見返すことにした……が、もちろん何も出てこなかった……そのはずだお互いその時間が満たされていたはずで…………はずで……。

少しして俺は蘭子に呼ばれ屋上に行った……すると待っていたのは蘭子だけではない……クラス全員。

俺は頭がおかしくなるという現象に襲われ蘭子に聞くまでもないこの状況の説明を求めた……

そして帰ってきたのはこの一言である……。

「ごっこ遊びはもうおしまいよ?w」

……あぁ、そうだったのか……あぁ、あぁ……ごっこ遊び……か……。

俺の中で何かが弾けた……今思えばそれは……。

俺はクラスのヤツらを押し退けフェンスをよじ登りフェンスの反対側に到着してこういった。

「お前らの記憶に俺という最悪を植え付けてやる!覚悟してろ……お前らは一生苦しむことになる!」

精一杯の声だった……俺は言い放った直後少しのためらいはあったがそこから飛び落ちた……。

さぞ、ビックリし、ほうけているであろうその表情を見るために俺は屋上へと目をやった……するとだ……奴らは俺を見て……死が決定した俺を見て……なお笑顔。

……気持ち悪かった……気持ち悪かったすごくすごく……やってしまったという感情に俺自身が襲われてしまった……(あぁ、俺何やってんだろ……?)

最後に覚えているのは、土が硬かったことと全身の骨が砕ける音のみである。


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