第2話 異能力がないまま生活するのは無理があります
「おはよー」「おー、おはー」
毎日同じように挨拶が交わされる。ここは俺が通っている高校だ、もちろん全員異能力者。(ぺちっ)「いてっ」なんだ?なんか当たったぞ...?
「いつもしけたツラしてるよなーお前」俺に消しゴムを当てた犯人だ。朝から失礼すぎだろ、お前
「うるせぇな...」俺は朝ものすごくテンションが低い故にこういう絡みは本当にめんどくさい。この失礼でうざいやつは俺の友達、浅間
「今日はまだか...」と、雄介が呟いた瞬間、
(ガララッ)「おはよー」
このクラスのアイドル的存在、神原
「律儀だなぁ..」
「でしょ?」
「うわぁ!?」び、びっくりしたー!まさか目の前に立っているとは...霊圧を感じなかったぜ...。
「あははっ!驚きすぎ!」
誰のせいだと...
「まったく、これだから貧乳は...」(ボソッ)
「ちょっ!どういう意味よそれ!」
勘違いしないでほしいが、俺はただのクラスメイトにセクハラをするような外道ではない、この神原 叶が幼馴染であるがゆえのことである。まぁセクハラには変わりないけど。
「次それ言ったらぐーとぱーとちょきだからねっ!」
おいこら、ぐーとぱーは分かる。ゲンコツとビンタだろ、ちょきってなんだ。目潰しか。やりすぎじゃこら
叶は「まったく、まったく」といいながら他のクラスメイトの所へ行く、壊れたラジカセみたいだな。
「なー、今日って確か<異能検査>じゃなかったっけ?」俺と叶が話し終えたのを見計らって雄介が話しかけてきた。
「あー、そういえばそ...」まて、まずい、まずいぞ。<異能検査>とは異能の使い道などを考えたりするために、個人の異能力を検査するというものだ。そう、俺には異能力がないんだ、正確には無くなった、と言うべきだが意味は同じだ。そう考えると冷や汗が出始めた。
「おい、どした?」雄介よ、心配してくれるのはありがたいが踏み入らないでくれ...
「いや、なんでも...」そう言うと、雄介は「そうか、体調悪かったら無理すんなよ」と言ってくれた、まじいいやつじゃんお前。
にしても、<異能検査>どうしよう..
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