美貌

青春みたいにこんぺきの ひようびようとしたそうきゆう

悲劇のように瑠璃色の 淼茫とした海原よ

憂鬱みたいに滅紫である うつそうとした密林よ

激怒のようにはくである ほうじようたりうる大陸よ


けんらんきわまる星雲が さんらんとして明滅している

闇夜のように漆黒の ぼうばくとした大宇宙よ

幾億万の生命が 無常のごとくに生滅してゆく

大河のように透明で りようえんたりうるえいごう


おお、ばんこくの生命も 巨億といわれる全人類も

浄土のようなへきすうも はいきよのような大都市も

ゆうすいにしてせいひつとした 涙のごとくに美しい

すべては 森羅万象は 滅びる運命さだめにあるがゆえ


誕生してからしゆうえんまでの 刹那のようなたまゆら

極彩色に涙はきらめく 生命いのちの色に生命はきらめく


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