人生Ⅱ

  詩人


人生なんて悲劇なのさ

 さんらんきわまる生涯も

 死魔にひようをされたなら

 さんたんとしたしゆうえんむかえる

生きる意味さえないはずさ


  小説家


人生なんぞ恐怖ばかりだ

 最高峰の芸術家でさえ

 ほうはいきわまる戦渦のはざ

 むしけらみたいにせんめつされる

生きる価値などないのだよ


  哲学者


人生すなわち絶望である

 ぼうばくきわまる宇宙とやらが

 破滅へばくしんしようとも

 我らは救済などできない

生きる理由もないのである


  労働者


人生なんてわからない

 悲しみもしたい

 恐怖もしたい

 絶望もしたい

だから、生きたい

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