沈黙
おまえは問うた
「なぜに生きねばならぬのだ」
おまえは問うた
鬱
「なぜに死なねばならぬのだ」
おまえは問うた 絶望しながら
世界をあまねく遍歴したすえ 無残な孤独を味わって
「なぜに罪をばおかすのか」
おまえは問うた
世界の果てまで
「なぜに罰せられるのか」
しかし、おまえは
銀河と宇宙は
「なぜに沈黙したまうか!」
そして、おまえはおまえに問うた
おれはまことに生きているのか おれはまことに死せるのか
おれは罪などおかしてきたのか おれは罰せられてきたのか
「なぜにわたしは問うていたのか」
そして、おまえは問いかけた 沈黙しながら問うてみた
すると、
森羅万象そのものも 沈黙しながら薫陶さずけた
「これが生きるというものだ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます