神がさずけた命とやらが　最高峰の遺産であろうと

巨億の遺伝子とやらが　奇跡をおこした至宝であろうと

銀河系の総重量をも　遥（はる）かに凌（りよう）駕（が）するほどの

超（ちよう）弩（ど）級（きゆう）でありながら　メガトン級の金剛石でも

全生命をも殲（せん）滅（めつ）するほど　残虐きわまる核弾頭や

全大陸をも破壊する　魁（かい）偉（い）きわまる隕（いん）石（せき）が

無情な破壊神のごとく　地球を崩壊させんとして

獰（どう）猛（もう）きわまる全人類が　破滅へむかって驀（ばく）進（しん）するとき

たったひとつの生命で　世界を救済できるなら

おれは絶望しながらも　命を放（ほう）擲（てき）するような

人類史上で最高級の　大莫（ば）迦（か）やろうになっちまった

だから、おれが死したなら

『創造主への冒（ぼう）涜（とく）者（しや）』とでも　ちんけな墓碑に刻んでくれ

たやすく命を投（な）げ棄（す）てる　莫（ば）迦（か）が真（ま）似（ね）などしないよう

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