詩集
悲劇の詩集に記された
死してもよいぞと ささやきかける
激怒の詩集に
死刑に処される囚人を 憤怒の言葉で
狂気とみまがう殺意のために
諸行無常の監獄で 生に飢餓する囚人に
生きてもよいぞと 怒号をとばす
おまえは詩になれ 至高の詩になれ
全人類を陶酔させて 全生命を
生きとし生けるものたちに 舐犢の愛を
崇高にして神聖たりうる 最高峰の叙事詩となるのだ
全人類の人生という 七十億の詩集のなかで
歓喜の詩集に残された わたくしという一編が
七十億の人類に こんな言葉を吐き
巨億の悲劇を乗りこえた 歓喜の詩集を駄作にするなと
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