第12話 はじめまして。皆イイ人そう。


俺達は学食に着いた。網野さんは迷わず置くの席に行く。

朝の時間帯では、沢山の学園生がいる。

向かう先には、見知らぬ4人と…。


「もぐもぐ。んぐ。翔殿に和歌殿。昨晩はどうじゃった?」

「ガリガリ。きゅ!」


ペティットは学園長と居たのか。そう言えば夜居なかったな。今は食事中だったらしい。

あ。先輩が学園長を連れてどこかに行った。ん?何かあったのかな?


「…和歌先輩と学園長どうしたのかな?」

『………。』


学園長を連れて行った先輩の顔を見た4人は言葉を失っていた。

この話が何だったのか。今はまだ誰も知らない――。


「え、えと先に何か食べようか。し、紹介はその後で…。」


網野さんの言葉で各々食事を始める。

すると先輩と学園長が戻ってくる。心なしか、学園長がしょんぼりしてる。


「私も食べるー。」

「あ、和歌先輩。サンドイッチ頼んどきました。どぞ。」

「…皆そろったようじゃの。網野殿よろしく頼むの。」


先輩はサンドイッチを食べながら学園長が網野さんに話を振る。


「そ、それでは紹介をしますね。わ、私は部隊長やってます、網野きりんです。」


網野きりんさんはバドミントンの部隊長。金髪のショートヘアーで美少女だ。何故か言葉の出だしがいつも詰まる。癖なのか?まぁいいか。学園長のお墨付きだったかな。きっと凄い人なんだろう。


「…ヘレン・フォード。」

「ヘレンは副隊長で、あまり多くは喋らないのよ。怒ってるように見えるけど、これが平常よ。私はルカ。よろしく。」


ヘレン・フォードさんは、髪をオールバックにして凄く整った顔だ。副隊長らしい。あまり喋らないからか、黙っていると怖い感じがする。

その情報をくれたのはルカさん。青髪ショートで眼鏡をかけているからか、頭がよさそうな感じがする。可愛いって言うよりは綺麗な人だ。


「はい!はーい!イーベ・リコ!リコって呼んで!よろしくね!」

「最後は俺だな。ローランドだ。よろしく頼む。」


イベリコ?…リコさんは元気に立ち上がる赤い短髪の女の子。

その横で同じく立ち上がるローランドさん。で、でけー。リコさんと比べるからなのか、森で遭った熊さんくらいありそうだ。


「初めまして!宇佐美 和歌です!よろしくー!」

「初めまして。兵頭 翔です。これからよろしくお願いします。」


挨拶も終わって朝食を終える。バドミントン部隊の人達は親切に接してくれる。

沢山居た学園生達も少しずつ居なくなる。


「結構学生さんいるんですねー。昨日まったく会わなかったから、少ないかと思いました。」

「和歌殿。学園なのだ。それなりにおる。確か今は…2人増えたので…135名かの。」

「へぇー。そんな居るんだ。ちゃんと覚えてるってテトラさん凄いね。」

「これでもわしは学園長だからの。」


学園長と先輩が学園について話している。

今更だが学園で135人か。そこまで多くはない。のか?


「さて、わしは仕事に戻るかのー。網野殿、任せたのじゃ。」

「は、はい。で、ではこれからの事なんですが。み、皆付き合ってくれますか?」


「はーい!リコがばしばし鍛えてあげちゃうよー!」

「がははは!このローランドが居れば百人力だ!」

「…ん。」

「ヘレンは構わないみたい。私もいいよー。」


リコさん、ローランドさん、ヘレンさん、ルカさん。これから忙しくなるな。

俺と先輩の異世界2日目が始まる。

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