第百五話:いじめられっ子の――






 一方。深紅と黄金の鎧に身を包み、その背に人間を乗せた一頭の竜は空を走る。


 それは、一本の矢に例えられた。


 凍れる世界にあってはならない、〝太陽〟にられた矢。




 他方。自前の鱗を逆立てて、赤の竜は咆哮し、父の名をかんする力を示す。


 それは、小さな太陽に例えられる。


 死の世界を拒絶する、燃える赤の星。




 両者の主張は、正反対のように見えた。けれど、その本質は全く同じ。


 曰く、自身を否定する存在の排除。




 赤竜トルニトロイは、砂竜ニブルヘイムを否定する。


 炎竜王カリブンクルスの実の息子である彼は、紛い物のニブルヘイムが許せない。血統・・を重んじる精霊達は、意識的に、また無意識的にその〝産まれ方〟を重視する。


 産まれてから、何をしてきたかが重要なのではない。産まれてから、どう扱われたかが重要なのでもない。


 どうやって産まれたかが肝要かんよう。炎なら、炎と炎の掛け合わせであるべきで、そこに火も、ましてや水なんて、割り込む余地は存在してはならない。

 もしもそんなことが実現したならば、それは紛い物だと、トルニトロイはそう断ずる。


 だから、出しゃばるなと。俺のやることに逆らうなと彼はニブルヘイムを否定する。




 砂竜ニブルヘイムは、赤竜トルニトロイを否定する。


 地極系ちごくけいと氷凍系の竜の間に生を受けたニブルヘイムは、自身を否定するトルニトロイを否定する。


 彼の言い分を聞き入れることは、自己の消滅になりかねないから。自分自身の存在意義を保つために、ニブルヘイムは形だけでもトルニトロイの言いなりにはならない。

 これからも、これまでも、ずっと争ってきた仲だ。ニブルヘイムは、トルニトロイの意見が変わることは無いことを、その身をもってよく知っている。




 さて、ではここで。そのニブルヘイムの背に乗る、一人の人間に焦点を当ててみよう。彼とも彼女とも表現するのに正しくない、〝中間〟としか言えない人間は、今や何を思って竜をるのか。


 ニブルヘイムを傷つけられて許せない。ネブラがさらわれて危機に晒されたから。紛い物だと言われるニブルヘイムに同調したのかもしれない。その人間もまた、ある人達には紛い物だと言われたことがあるのだから。


 彼でもない。彼女でもない。そう、その事実は変えられない。例え、その人間が人間ではなくとも、その事実は変わらないのだ。


 彼でもない。彼女でもない。俺とも言えない。私とも言いづらい。僕とも言えない。アタシとは言えなかった。


 発覚するまで女として育てられたのだから、私と言えば良い? 実際、知る前まではそうしていた。けれど、知ってしまう前には戻れない。


 事実はずっとあったのに、知る前と知った後では、何もかもが違う。


 結局、その人間はじっと悩み続けることになった。そのかん、5年。5年の間、悩み続けた。彼女、と呼ばれていた人間は、彼女ではなくなったから。


 自分をなんと表現すればいいのかわからなかった。けれど5年悩んで、彼女で無くなってから5年が経って、ようやく変わらないものを発見した。


 だから、その人間は、純晶石によって傷が癒えて、地上からみじめに赤の竜を見上げ、やはり紛い物では純粋なものに勝てないと口にした竜にあっけらかんとこう言った。



「〝自分〟は、自分だ。ニブルヘイムだって、そうだろう」



 どう産まれたかなんて、どうだっていいと。



「お前、普通に強いんだから、関係ないよ」



 どう扱われたかなんて、何てことないじゃないかと。



「むしろ、地極系と氷凍系。両方使えて超便利じゃん」



 お前、何そんなこと悩んでんの? と言うその人間には、自身の発言に目を丸くし、ぽかんと口を開けるニブルヘイムの気持ちは、これっぽっちもわかっていなかった。


 協調性の欠如。他人との関わりの薄さ。それを積み上げてきたその人間は、実は空気の読めない――つまりTKY超空気読めない奴であり、他人の悩みに共感するという能力が欠如している。


 それが指摘されなかったのは、ただ単に此処がゲームだからだ。人にもよるだろうが、ゲームの中で自分の抱えた悩みを、他人に堂々と打ち明ける人はまずいない。

 ゲームの中ではロールプレイなるものも周知されているし、少々好き勝手に冒険しても、誰もがそれを許容している時代だ。


 その人間の祖父の教育で、基本は礼儀正しく、と育てられていなかったら、もっとわかりやすく問題が浮き彫りになったかもしれないが、そうはならなかったし、運のよいことに、その人間は同格の存在と冒険することは無かった。


 精神的に、どちらかが上で、どちらかが下だと、そういった協調性の無さはあまり問題にはならないものだ。その人間も、一応の礼儀をもって、目上の人に合わせようとするからだ。


 けれど、ニブルヘイムにとって幸か不幸か、その人間は竜を目上だとは捉えなかった。種族の違いか、舐めていたのか、そこらへんはわからないが、少なくとも黙っていようとは思わなかった。


 自分は色々なことで悩むくせに、他人も自分と同じように、様々なことで思い悩むということが、形だけは知っていても、本質的に理解出来ていない。


 だから、その人間はそんなことが言えたのだ。死ぬほど思い悩み、苦しみ、無力感を抱いていた存在に、大したことないことで悩んでるなよ、と言い放った。


 それはある意味、博打だった。言った本人は博打だとも思っていなかったが。


 そんなことって言えるレベルじゃない! ふざけるな! と余計に相手の心を抉るか、ああ、自分の悩みは他の人にとってその程度のことで、気にする必要なかったんだと、救い上げるか。


 本来ならば、あまり推奨されない行いであることは間違いない。もしも相手にとって凶と出たら、取り返しがつかないからだ。


 けれど、事は起こった。言葉は吐き出され、ニブルヘイムはそれを聞き逃さなかった。


『……私の悩みは大したことないと?』


「え? いや、大したことないっていうか、そもそもさ、悩むようなことじゃないでしょ」


『どこが! 私達、精霊にとっては!』


「ああ、まあそうなんだろうけどさ。せーれいにはそうかもしれないけど、お前、此処ではドラゴンだろ?」


『はあ!?』


「だから、お前はドラゴンのロールプレイしてるんだろ? ならいいじゃん。きっとドラゴンはそんなこと悩まないよ」


『そういう問題じゃ――!』


「それに!」


『何ですか!』




「――お前、いま不幸なの?」




『――――』



「そんなに、不幸? 希望が見えないくらい? 隣にある幸せも見えないくらい? そんなに不幸な立場にいるの?」



 ――そんなに不幸だと思ってる?



 そう言いながらその人間は、ニブルヘイムと目を合わせる。


「不幸だと思ってるなら、仕方ない。不幸なんだろう。何を持ってても、どこにいても、どう思うかが肝心だから。でも」


 でも、とその人間は言うのだ。でも、本当にそう思っているのか、と。ニブルヘイムは口を閉ざし、その人間は言葉を続ける。


「でも、そう思っていないなら――」


『……いないなら?』




「幸せを数えるんだ」




 持っていないものを数えていないで、自分が持っているものを数えろ、と。



 その人間はそう言って、ニブルヘイムの額を叩いた。





































第百五話:いじめられっ子のささやかな逆襲


























 死の国にて、太陽に矢がかけられた。



 自分の騎乗する砂竜ニブルヘイムによる黄金の矢は、真っ直ぐに暗闇を突き抜けるが、目前には太陽が吐き出した巨大な炎塊が迫っている。避けもせず、戸惑いもせず飛んでいくニブルヘイムを信じ、自分も腹をくくって息を止めた。


 焼け死ね! と吼えるトルニトロイの目には自信。よほどの攻撃であろうことは、見るだけでわかるその炎を超えてくるとは思っていない。


 ニブルヘイムの翼が力強く動かされ、風を掴んで空を駆け上がっていく。こちらに迫る炎塊と相まって、それは急激に距離を縮め――、



 ニブルヘイムはそれを、紙玉のように・・・・・・呆気なく突き抜けた。



『――――!』


 驚きに青の目を見開くトルニトロイがその翼を動かして避けるよりも早く、易々と炎塊を突き破ったニブルヘイムが太陽に迫る。

 黄金の矢は光り輝きながらトルニトロイの顎を下から撃ちぬき、その巨体を空中でひっくり返した。


 頭への直撃。同じ竜、いや、ニブルヘイムよりも竜として随分と各上であるらしいトルニトロイにとって、それはちょっと強くぶん殴られた程度のダメージだろうが、それよりもプライドが木っ端みじんになったのだろう。


 トルニトロイを弾き飛ばし、上空で優雅に反転するニブルヘイムに、彼は血走った目で絶叫する。


『ふっ――ざけんなァアア!!』


 内臓を震わせるような大絶叫。怒りに燃えるトルニトロイは落ちかけた身体を巨大な翼で引き上げて、その大顎をぐわりと開く。


『――あ、ヤバいです! 粉塵爆発的なものが来ます!』


「わかってんなら退避しろよ! 上昇! 上昇! 【騎竜強化:Ⅰ】! 【風圧無効】!」


『その程度のバフで避けきれたらいつも苦労してないんですよ!』


「人の好意をその程度って言ったな!? 悪かったな熟練度がまだ2桁もいってないんだよ! ――じゃあアレやるぞ!」


 揉める自分とニブルヘイムを無視し、ガチン、とギロチンもかくやという音を立てながら鋭い牙は噛みあわされて、大量の火の粉がばら撒かれる。


『〝散れ それは赤の鱗と同じ 全てを引き裂き破裂させろ〟!』


 炎系魔術に特有の、苛烈で短い詠唱。もしかしたら何も起きないんじゃないかと思うような一瞬の停滞の後、それは世界に顕現する。


『【灼熱塵ヴェルゴール】!』


 トルニトロイの叫びと共に空に散った火の粉が次々と引火し、爆発していく。舞い散る雪片を引き裂き、闇を破裂させ、こちらにも迫ってくるそれに、自分とニブルヘイムの喉は同時に動き、〝騎竜士メルトア〟特有の妙技みょうぎを見せる。



「【竜心同化】――【共同短縮詠唱】!」

『【人心同化】――【魔術貸与】!』



 その魂を同化させ、詠唱も魔力も互いに分かち合う。



「〝鉛の色持つ我らが偉大な精霊王よ ここに我らの敵がいる〟!」

『〝砂の原色たる我らが幻精霊よ 我らを害するものを阻め〟!』




「『――【砂鼠レミング】!!』」




 スペルと共に大量の砂の風が爆発を呑みこみ、抑え、その威力を減退させる。短縮詠唱による魔術にも関わらず、全ての炎を防ぎ切ったそれを見ていたニブルヘイムは、驚きに目を見開いた。


『いつもより【灼熱塵ヴェルゴール】の威力が弱い――?』


「馬鹿かお前! さっきの【凍れる世界ニブルヘイム】は環境魔術だろうが! あれだけ長い詠唱で何も変わって無かったら泣くぞ!」


『あ――そうでした。それで短縮魔術で完璧に……やりました! 初めて奴の攻撃を真っ向から防いでみせましたよ! しかも短縮魔術で!』


「お願いだから喜ぶの後にしてくれない!? 意外とヤバいってわかっちゃったから!」


 もっと緊張感を持ってくれと叫ぶ自分にはおかまいなしで、ニブルヘイムは初めてトルニトロイとまともに戦えていることが嬉しいのだろう。


 まさか、さきほどの炎塊に突っ込んでいったのは、自信があったからじゃなくて、思考停止で何も考えずにやった――のかもしれない。無言と言うより、息止まっちゃってる感じだったし。近くで見ると表情とかガッチガチだったし。


 嬉しそうに吼えるのはまだ良いのだが、今の様子や最初の攻撃をくらった後のトルニトロイを見るに、手放しでは喜べないほど相手が強いことがわかった。


 昔からトルニトロイによく苛められて骨折していたという話はさっき聞き、半分は冗談だろうと笑っていたのだが、ニブルヘイムの様子とトルニトロイの様子を見るに、冗談でもなんでもなく、結構な確率でサンドバックにされていたのかもしれない。


 一度も勝ったことがないらしいニブルヘイムは本当に嬉しそうで、一度も負けたことのない――いや、そもそも、今まで一方的になぶる側でマトモに反撃されたことすらないトルニトロイは、苛立ちを通り越して荒れ狂っている。


 眼下では、荒れ狂うトルニトロイにセリアが近付き、火炎放射を喰らって墜落しかけていた。セリアの怒鳴り声が聞こえるが、もはや命令に従う様子は無く、ニブルヘイムを再び屈服させることしか頭にないだろう。頭に血が上っていて、こちらに益があるとするか、振り切れ過ぎてて危険とするかは、悩みどころだ。


「どうやって倒す……魔術だけじゃ……近付くのは危険だし……」


『やりましたよ! ねぇってば、狛犬! ねぇ!』


「――うるっさい!! 勝たせてやるから前を見ろ! 戦闘中に振り向くな!」


 こっちが真剣にトルニトロイ攻略を考えているというのに、ぐるんぐるん尾を振りながら一生懸命に首を曲げ、こちらを振り返るニブルヘイムを何も考えずに怒鳴り付ければ、浮かれきった砂の竜はその言葉に金色の瞳を輝かせた。


『――本当ですか!?』


「うえ? え、あ゛――」


『さすが狛犬! じゃあやりましょう! アイツ一度叩き落してやりたかったんです!』


「…………がっでむ」


 すでに、いや今のは言葉の綾で、とは言えないような状況に持ち込まれ、自分の顔から血の気が引いたのがわかった。

 トルニトロイの強さがわかりはじめた自分からしたら、環境魔術こみでもどうやって倒すんだろうこの怪物、とか思っていたのだが、


「……ま、負けられない」


 こんなに喜んでいるニブルヘイムだが、負けたらどうなるかは先程までの鬱タイムからわかっている。きっと、やっぱり血統がとか、私じゃアレには勝てないんだとかうじうじ言いはじめ、サンドバック状態に戻るに違いない。


 第一、ニブルヘイムは自分の言葉を信じてしまっている。勝たせてやる、という言葉を信じ、彼はやる気満々で翼を打ち振り、轟くような咆哮さえ上げているではないか。


『さあ、狛犬! まずはどうするんですか!』


 お前も少しは考えろよ、と思いながらも、自分はもはや逃げることは叶わないことを察して呻いた。


「――ちょっと待って、覚悟決めて、ギア変えるから」


『? わかりました!』


 もうこうなりゃ自棄だろう。両手で顔を覆い、自分は自分に言い聞かせる。外聞を気にするよりも、ほら勝利が大事だろう? と。


 いやでもこれ、生放送で流れてるんだけど、と呟く自分を黙殺し、意を決してステータスを開く。スキル一覧の中から、詠唱文を表示。


 表情を隠すように両手で顔を覆い、ゆっくりと息を吐く。そう、仮面を剥がすように。



「ふー…………〝くれない〟」



 その詠唱は、まるで自分で自分を賛美するようで。



「〝くれない園生そのうに植えても隠れなし〟」



 その音の繋がりは、



「〝血を浴びてそれは強さを得る〟」



 まるで自分の行いをなぞるようで。



「〝益よりも情を重んじ〟」



 少しだけ、気恥ずかしい。



「〝自分・・は戦いを愛し続ける〟」



 詠唱と共にじわじわと、全身に紋様が走っていく。赤い、赤い、深紅の紋様が全身を蔦のように覆い、それは火傷の痕を隠すように頬にも一本、目の上まで。



「〝深紅の色持つ精霊王よ 人の身で申し上げる〟」



 世界に囁くように。羞恥を忘れて喉が震える。ギアが変わる。戦いに心を震わせる自分が、喜び勇んで顔を出す。



「〝自分は必ずや貴方の前に敵の首を差し出そう〟」



 紋様が走る左目が焼けるように熱かった。じんわりと頭が熱くなり、心だけが高揚していく。ふらついているような感覚が心地よくて、自分の唇の端が吊り上がる。



 ああ、今指の隙間から覗く瞳は、どんな色を浮かべているのか。



「〝出来なければ自分の首を差し出す覚悟がある〟」



 どこから得られたのか。何故得られたのかわからないそのスキルは、まるであつらえたような一人称だった。自分はそれを、笑みを浮かべながら詠唱する。


 眼下では未だこちらの様子に気が付かず、セリアとトルニトロイの言い争いが続いている。



「〝深紅の色持つ精霊王よ 戦いを愛する王よ〟」



 そうだ。自分も・・・、戦いを愛している。



「〝自分は勝利を約束する〟」



 もしもそれが果たされなければ、代わりに自分の命が差し出される。けれどそれは、負ければ同じ。どうせやるなら、自分の首を賭けるくらい構わない。


 牙を剥きだし、自分は笑う。




「〝唸れ〟――【首狩り狂犬トールダム】」




 適応称号スキルと、ステータス欄にそうカテゴライズされたそれを唱え、そのスキルは発動を認められる。全身に這う紋様がひときわ強く光り、全身が熱くなる。




【スキル発動対象:赤竜トルニトロイ】――【制限時間は30分。一定以上の距離が開いた場合、《逃亡》とみなして条件未達成とします】




 いつもとは違い、無機質ではないアナウンスが世界に響き、自分はそれに深く頷いた。


 自分を信じて振り返らないニブルヘイムに、ひくり、と喜びに引きつる唇で指示を出す。初めは、そう、小手調べから行こうか。


「ニブルヘイム――アレの首を落として倒すよ」


『首……』


「じゃないと、自分の首が飛んじゃうから。でも最初は小さくいこう」


『わ、わかりました』


 くすくすと笑う自分に、ちょっとだけニブルヘイムが引きつった声を出した。まあ、でも今はそんなことは構わない。だって、こんなにも良い気分なのだから。




「――さあ、約束通り。勝ちにいこう」




 右腕を高く上げれば、ニブルヘイムが翼をたわめる。振り下ろせば、その身体は矢のようにかけられるだろう。



 ほら、二本目の矢をつがえて――




 太陽を落とそう。







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