機械都市のファンタジー
旋律 雲海
月の旅人
第1話 ある日の旅人
何もない野原を歩く 焼けた跡の大地を歩く
途中でコンビニに寄って飲み物を買う
駐車場に乗り捨ててあった車に乗り込むと
何かないかと漁るがゴミしか出てこない
僕はため息を一つすると ネオンの消えた商店街を通る
灰色の世界はとても心地が良いのか悪いのか
どちらとも言えない感想を抱く 駅前に行くと誰かが何かを叫んでいる
それを雑音としてシャットアウトし 駅の構内へと入っていく
切符を買うと駅員に見せて階段を上る 電車に乗り込み座れなかったので仕方なく立ちんぼ
タバコを吸っている者がいたが 他の者の視線に耐えきれなくなったのか
床にポイ捨てして煙草を踏んで火を消していた
電車はやがて空へと浮かび 月へと向かう
いつもの通学 通勤 散歩道 なんでもいいが 僕はどれにも当てはまらない
月へ旅行に行く旅人だ 月の観光名所に赴くのだ
楽しみ半面 不安半面だ
月も地球と変わらない日常だとどうしよう いや きっと同じなのだろう
少しの刺激を期待して 僕は電車の窓の外に広がる宇宙を眺めた
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