第02話 明暗テンプレ
ごきげんよう、崔浩である。
当講座は、下記テンプレを組み立てるために
孫子各編を読む。
故に、忙しい方は当話を
お読み下されば用が足りる。
時短できるところは時短すべきである。
まあ、無駄もまた楽し、であるがな。
では参る。
なおクイズ番組ではないので、
各設問に対し、イエスが明君、
ノーが暗君である。
1 思想
戦争、国家運営に関する基本的な考え方。
道理を弁え、明確な基準に忠実。 4-2-1
効用作用にのみ着目し、既存の規定に縛られない。 7-1-1
安易な希望的観測に依存しない。 8-2-2
常にメリットとデメリットを天秤に掛け、検討判断する。 8-2-1
敗北によって蒙るリスクを承知している。 1-1-1
長期化泥沼化を厭い、速戦即決を目指す。 2-1-2
勝つために戦い、戦うために戦わない。 2-2-4
策謀、計略による勝利を最上とする。 3-1-1
敵に総力戦を決断させず、降伏させる。 11-4-3
最小限の損害となる戦いを模索する。 3-1-2
戦争に勝利したら速やかに兵を引き、論功行賞を為す。 12-1-1
敵を知り、己を知った上で、戦う。 10-3-2
君主は総司令の判断に介入しない。 3-2-2
知名、勇名を求めない。楽勝となるべく情勢を整えるため。 4-1-4
2 理解
運営、戦争に当たって把握すべきこと。
戦争をコストとして見ている。 2-1-1
戦争そのものがダメージであると理解し、ダメージを上回るメリット無くば開戦しない。 2-1-3
戦争でのコスト増が国民の窮乏につながると知っている。 2-2-3
戦争と天候、気候の関係を把握している。 1-1-5
地形がもたらす戦争への影響を理解している。 1-1-6
将としての良い素質を理解している。 1-1-7
・賢い。
・信用に足る。
・部下を大切にする。
・勇猛果敢。
・厳正。
自軍の状況を入念に把握。 1-2-1
装備の性能を知悉している。 1-2-4
敵軍の状況を入念に把握。 1-2-2
3 運営
組織を運営するにあたって気に掛けること。
指揮系統の貫徹を心掛ける。 5-1-2
将軍の連携が取れるよう計らう。 3-2-1
厳正さ公平さを旨とする。 11-4-2
兵卒よりの支持を重んじる。 1-1-4
ルールの明確化、及び施行を徹底する。 9-4-2
処罰や報奨がルール周知の上で初めて効力を得るものであると理解する。 9-4-3
処罰の施行は、行いすぎれば反感を得、行わなさすぎれば侮りを産むものと理解する。 9-4-4
賞罰を明確に定める。 1-2-7
賞罰を厳密に執行。 1-2-8
軍内法規を明確に定め、徹底する。 1-1-8
・職掌分担、明確化。
・装備輜重の管理。
大軍に対しても細やかな管理を怠らないよう、組織を管理する。 5-1-1
兵の訓練を入念に行う。 1-2-6
4 準備
戦争を開始するために。
戦争の大義名分を確立する。 1-1-3
メリットや利益を見出し、初めて動く。 12-1-2
危機に陥らないのであれば戦わない。 12-1-3
怒りや恨みでは動かない。 12-1-4
敵の情報こそが戦いの生命線であると知る。 13-2-4
情報を重要視=間諜にコストを掛ける。 13-1-1
あらゆる局面に間諜よりの情報が機能すると知る。 13-2-2
ひそかに間諜を使いこなす人材を、特に厚遇する。 13-1-5
間諜には報酬にも増して、信用信頼を厚くする。 13-2-1
間諜の運用を理解している。 13-1-3
・敵国の現地人を買収する。
・敵国の役人や官僚を買収する。
・敵の間者を買収する。
・誤った情報を敵国に流布する。
・敵国内に派遣し情報収集させる。
敵国からの間諜の買収を特に重視する。
間諜についての情報は秘中の秘とし、万一漏れた場合には、漏らした者、及び間諜の殺害も辞さない。 13-2-3
敗北のリスクを踏まえ、開戦に踏み切る。 1-1-2
彼我を絶対化せず、飽くまで相対化し判断する。 1-2-3
戦前に手立て、作戦を熟慮する。 1-3-3
敵、味方、天候、地形、あらゆるものを加味した上での戦いを勘案する。 10-1-3
装備を改善改良する。 1-2-5
増援や兵糧の追加投入などは行わないで済むようにする。 2-2-1
5 進軍
戦地に赴くときの心がけ。
会敵への警戒が、進軍時の疲労度を倍増させることを理解している。 6-1-3
迂直の計(直線距離的には遠回りになろうとも、結果として自軍を戦場に先に到着させる計略)を用いる。 7-1-2
戦地近くの第三勢力は慰撫に務める。 8-1-2
君命であろうとも、甚大な被害が見越される戦地は務めて避ける。 8-1-3
戦地への行軍距離により到達戦力にギャップが生じ、戦力減退のリスクが生じると知る。 7-1-4
敵国の掠奪で食料を賄う。 2-2-2
輜重隊なき軍の維持は叶わぬと知る。 7-1-5
地形の属性と、その対応原則を理解している。 10-1-1
・往来が容易い地では、最優先で有利な地を確保する。
・後退が難しい地では、敵の備えが万全である場合は迂闊に仕掛けない。
・行き来のコストが甚大である地には、近付かぬようにする。
・手狭な地や山頂などは防御拠点として有用である。
自国と敵国との関係から生み出される戦場の属性と対応を知っている。 11-1-1
・自国内。戦わぬようにせよ。
・国境付近。速やかに通過せよ。
・拠点足り得る地。最優先で確保せよ。
・身動きを取りやすい地。分断されぬよう、守りを固めよ。
・第三勢力の領地近く。第三勢力を慰撫せよ。
・敵地深く。略奪により軍資を得よ。
・移動に手間取る地。速やかなる脱出を心掛けよ。
・脱出が困難な地。計略をもって脱出を試みよ。
・追い詰められた先。死に物狂いで戦え。
地形に合わせた振る舞いを取る。 9-1-1
・山地は見晴らしのいいところを確保しつつ、谷間を進む。
・川や沼地からは速やかに離れる。
・平地では戦いづらい地形を前に、戦いやすい地形を後ろに置く。
戦い以外の対応に追われざるを得ない場に宿営しない。 8-1-1
衛生状態が戦力に直結すると知る。 9-2-1
著しく戦いづらい地形を知り、活用する。 9-2-2
・断崖絶壁に挟まれた谷間。
・湖沼を抱えた窪地。
・大きな段差で囲まれた場所。
・草木の繁茂著しい草原。
・沼地の点在する湿地帯。
・足を取られる地割れが頻出する地。
伏兵を配しやすい地形を知り、活用する。 9-2-3
・険阻な地形。
・窪地や水場。
・背の高いアシの密集地。
・山林。
6 配備
戦地で戦う前に心がけること。
戦いの成否を、大きな流れとして見る。その流れをより激しくさせることに腐心する。 5-2-1
勝利は構築すべきものであり、「懸命に戦う」と言った心がけには頼らない。 6-2-2
人間のバイオリズム――気力は朝を最大とし、下がり続ける――を重視する。 7-3-1
戦場に先に乗り込み、準備を整える。 6-1-1
数の有利を確保し、大軍にて寡軍を倒す。 3-1-4
圧倒的優位の確保の上、勝つべきに勝つ。 4-1-3
不利であるなら戦わない。 3-1-5
戦場の地形に応じた戦い方に基づき、作戦を組み立てる。 10-1-2
戦闘プランを戦場の状況から組み立てる。 4-2-2
・戦場の形状→展開可能な部隊の数→部隊数から導き出す最適な編成→敵布陣との比較に基づいた調整。
攻撃態勢の確保よりも、防御の隙潰しを優先。 4-1-1
敵軍の存在を作戦の前提とし、戦前より作戦を固めきらない。 6-3-1
外部に作戦行動の徴候を漏らさぬよう謀る。 4-1-2
作戦行動の徴候を隠匿する。 6-1-4
状況に応じ、対応を変化させる。 1-3-2
あらゆる戦況を打破しうる最強の戦術など無い、と理解する。 6-3-4
戦地は不確定要素ばかりであると知る。不確定を受け入れる。 7-1-3
城攻めによる損害は最悪である為、最後の手段とする。 3-1-3
統率が乱れている軍の状況を知る。 9-3-1
・軍がざわつき、旗が揺らめき、落ち着きがない。
・しばしば部隊長が怒鳴っている。
・将がねちねちくどくどと語っている。
・将が兵におもねり、取り入ろうとする。
・ちょくちょく褒美を出さねばならずにいる。
・処罰が頻繁に為される。
・将が兵よりの報復を警戒している。
敗北を招きうる、軍の異常状態を理解する。 10-2-1
・部隊長の立場が弱く、兵士たちの立場が強い。
・部隊長の締め付けが強すぎ、兵士が萎縮している。
・将と幹部との連帯がなく、軍の状況を将が把握していない。
・将が軍を統率できず、兵の身勝手な振る舞いを許している。
7 対処
戦闘中の判断、対応。
将の過ちは、軍にとっての災難であると理解する。 8-2-4
軽挙によって出る損害が取り返しのつかないものであると弁えている。 12-1-5
君命であっても、敗北が確定している戦いは避ける。 10-2-2
君命よりも、君主の目指すヴィジョンを実現するための行動を優先する。 10-2-3
正々堂々の戦いが損耗を大きくすると知る。 1-3-1
・偽装工作を行う。
・万全の敵との交戦を回避する。
・敵の防備を撹乱挑発で乱し、衝く。
・敵軍の信頼関係を乱す。
万全な統率を取り、敵の状況を的確に見抜くことを重視する。 9-4-1
状況に応じ、柔軟に対応。 1-2-9
敵という環境に対応し、不断に変化する。 6-3-3
敵をよく見極め、素早く対応し、翻弄する。 11-2-1
的確に敵の意を汲み、決勝点に戦力を注ぎ込む 11-5-3
占いを禁じ、迷信を取り除く。 11-2-3
どのような判断が危ういかを理解している。 13-1-2
・占いに頼る。
・物見の報告を鵜呑みにする。
・過去の経験に頼る。
戦争における悪手の典型を理解している。 7-3-2
・高台の敵を攻める。
・丘を背にしている敵を深追いする。
・偽りの撤退を追う。
・士気高き敵を攻める。
・飢えた敵に食事の暇を与える。
・敵の撤退を迂闊に追う。
・追い詰められた敵を無闇に叩き過ぎる。
愚将にありがちな失策の基本を知っている。 8-2-3
・死を恐れず戦えば殺される。
・死を恐れすぎれば捕らわれる。
・猪武者は易々と罠におびき出される。
・高いプライドは辱められるネタである。
・兵に愛着を持ちすぎれば、その兵に煩わされる。
8 命令
指示命令を下すときに意識すべきこと。
無闇に感情を表さず、考えを悟られないようにする。 11-4-1
兵や部隊長には動きのみを伝え、作戦の企図は伝えない。 6-3-2
厳密な規律、号令の下、勇者にも臆病者にも等しき働きをさせる。 7-2-2
命令は行動、及び行動なき場合のデメリットのみを告げ、意図は告げない。 11-5-2
兵は追い詰められたときに全力を発揮すると知る。 11-3-1
兵を、敢えて死地へと赴かせる。 11-2-2
兵への細やかな配慮は、過酷なる命令とワンセットで用いる。 10-3-1
賞罰を大きくつける。 11-5-1
9 攻撃
敵を攻撃する時の心がけ。
風林火山陰雷震。 7-2-1
不意打ち即脱出を旨とする。 6-1-5
多数で少数を攻撃できるよう、敵を分断する。 6-2-1
攻撃は、敵に、よりダメージを与えられる箇所を狙う。 5-1-4
正攻法と奇策を使い分け、どちらか一方に拘泥しない。 5-1-3
敵の守りを薄くするために翻弄する。 6-1-2
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