file3 エピローグ 

――え~と、なんて言えばいいんだろ?

 伊織は一生懸命考えていた。

 死神の千夜せんやが放っていった最後の言葉――


「伊織……もしかして……」

義兄にいちゃんが何か言ってるけど小さくて聞き取れない。

――もうこれは行くしかない!! 今しかないよね!! うん!!


 思いっきり腰を折り、すごい勢いで頭を下げる。

「お義兄ちゃん、みなさんごめんなさい!!」

「え!?」

「ん、なに!?」

――あれ? なんかお義兄ちゃんだけ、複雑そうな顔してるけど……

「あ、あの私……」

「分かってる。伊織。トイレ行きたいいんだろ?」

――え~と……何か今お義兄ちゃんが変な事いったような……


「な~んだ、伊織ちゃん言ってくれればいいのにぃ~」

「がまんしなくていいんだよ?」

カレンと響子が笑顔を向けてくれる。

「ち、ちが……」

「そうだぞ、伊織。我慢は良くない 」

お義兄ちゃんが真面目な顔をしながら肩に手を置いてくれた。

 顔が熱くなる。自分で顔が赤くなっていることもわかってしまうほど。


「ち、違うもん!! ただ、ただんだよって言いたかっただけだもん!!」


「「「え!?」」」


――あれ? これは……やっちゃったかな?


「うあぁぁぁ~ん、お義兄ちゃんのばかぁぁぁぁぁ!!」


 っと伊織は猛ダッシュして家の方に去っていった――


 


俺はそんな伊織を見送る事しかできなかった。もちろん女の子の皆さんの冷たぁぁ~い視線を浴びながら――





※作者の後書きみたいな落書き※

この物語はフィクションです。

登場人物・登場団体等は架空の人物であり、架空の存在です。

誤字脱字など報告ございましたら、コメ欄にでもカキコお願いします。


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