file3 -若葉の季節に芽吹くものー
file3 プロローグ
恋をしていた。
周りには言えない。
何も聞こえない。
だけど恋をしたんだ…。
特技も何もない。
持ってるやつが持ってるやつと自慢しあえばいい。
毎日毎日、同じ時間を繰り返していく。持たない者はその繰り返しの中で生きている。
だから思う。自分がいなくなってもどうせ誰も困らないだろうと。いても何も変わらないなら、いなくても何も変わらない。
誰も泣かない。誰も笑わない。誰も話さない。
人として、せめて人間としてのプライドだけは捨てたくはない。
たとえ何かを失っても。たとえ何かが消えても。
たとえ自分が消えても…。
でも叶うのなら、自分が存在した証だけは忘れないで欲しい…。
皆になんて贅沢は言わない。ただあの人にだけでも…。
それが今の願い…。
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