第25話 ふたりぼっち

『ふたりぼっち』


突然に降り出した雨

僕達は行き場を失う

聳え立つビルの窓から

七色の傘の行方を追った


記憶の片隅にぶらさがった

モノクロームの残像に

癒されては、また足掻いた

成り行きに身を任せて

懸命に笑った


物陰に隠れて

ふたりで遊ぼう


何を言っても仕方ないなんて

考えるだけ無駄じゃないか

当たり前に笑おうと

天空に指を差した


君の言葉は溶けてしまった

裏腹に僕は叫ぶよ

強くありたいと願って

夜はまだ長く続く


君が眠るまで一緒さ

夜空に頬杖をついて

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