第13話 すべては時のいたずら

「すべては時のいたずら」


何も見えない世界の中で

ただもがく回遊魚たち


夢のまにまに

同じ道を歩んで

見えないものが

色褪せていった


慌てることなく

転がる石のように

散らばる雨雫のように


コトコトとハラハラと……


水平線が煌めくから

長い、長い航海に出よう

失ったものは数限りないが

これから得るものもあるのだ


すべては時のいたずら

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