赤いShine! 〜東京区内連続殺人事件〜
みけねこ
被害者:1名 これはただの殺人ではないんじゃね? 前例非ず
「 犯人がカメラから消えたぁ? 」
警視総監の高松達也の目にシワが寄る。
「 はい、ええ……、害者の首を落とした途端に監視カメラにはどこにも写っておらず…… 」
副総監の岩瀬誠はため息をついた。
「 なんだ、そんなことで言いに来る必要があるのか?それも申し訳なさそうに。
その地域を探せば犯人がいるだろう。簡単な話じゃないか。今すぐやれ 」
副総監は困ったような顔をして言った。
「 仰るとうりだと私も思い捜査を行いましたが犯人はおらず、足跡も途中ですっと消えており…… 」
「 馬鹿を言え。そのようなことがあるか! 」
「 あるから報告を、と思いまして…… 」
「 ……何かないのか? 」
「 匿っている家の検討も皆目つかずやたらに家宅捜査なんて令状貰えませんし 」
「 と、とにかく犯人を探せ。鑑識の全員を使え!
今回の害者は首を斬られている。即死だろう!
都民の安寧のため、全力を挙げろ! 」
「 はっ! 」
「 ……というわけで鑑識の皆様総動員で例の事件を進めて欲しいとのことです 」
副総監が鑑識にそう伝えるとため息が部屋を包んだ。
「 そんなに難しいのか? 」
鑑識の米村武が答える。
「 全く顔も写っていませんし、歩幅も色々ありまして検討も付きません 」
「 しかも現場には何も残っていない。服の指紋は全て彼の近親者でアリバイもあります 」
「 とにかく警察の信頼がかかっている。頼んだぞ 」
あまりいい顔ではない副総監は部屋を出て行った。
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