人狼ゲーム~The detective of blood~
リヴォラ
第1話 全ての始まり
冬の寒さが猛威を振るうまだ12月半ばの頃、僕(ウェルナー)は探偵の息子であり、同級生である神川の家に訪れていた。その理由は簡単だ。僕は彼に弟子入りしたからだ
僕が留学してきたばかりの頃、彼は誰よりも早く僕に話しかけてきてくれた。それがすごく嬉しくて今度は助手として彼を支えたいと思ったんだ。
「じゃあ、また明日学校でな」
神川が玄関前まで見送りに来ていてくれたらしい。
「うん、じゃあね」
僕は神川に礼を言うと自宅まで歩いていった。距離は徒歩で10分の先にある。辺りは既に日は落ちているが、これほどしかない距離だ、問題ないだろう。
カツッカツッカツッカツッ
ローファーで走り歩きする音が後ろから聞こえた。サラリーマンが急いでいるのだろうか?
カツッカツッカツッ……ガツッ
「!?」
ローファーの走る音がなくなったと思われた瞬間、後ろから口元に湿らせたハンカチを当てられた。
とっさの反応で息を吸ってしまった僕はそのまま強い睡魔に襲われた。
(催眠……か……)
気が付いた時には既に遅し。ウェルナーは寝てしまった。
ローファーの男はウェルナーが寝たのを確認すると近くの車にのせた。
中にはウェルナーと同じくらいの若者たちが眠らされていた。
「参加者12名、これでそろいました」
ローファーの男は運転席にいた男にそう言いながら車に乗った。
「じゃあ、行くか。人狼ゲームの会場へ」
殺戮とした会場へ若者達を運んだ車は夜に消えていったのだった。
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