第1章 第ニ話[BBQ魔王]


次の日、魔王城は鼻とお腹をくすぐるいい匂いで包まれていました。様々な魔物たちが中庭に集まってきます。中庭はちょっとした騒ぎになっていました。なぜなら…。


「ちょっと神官さん!いくらなんでもこれ以上はまずいですよ!!」


神官が炎の魔物を拘束し、その上に羊の魔物を拘束しているからです。炎がメラメラと燃え、羊の魔物は涙目です。


「神官さん!頭でもおかしくなったんですか!いい人はそろそろ現れますって!だからヤケだけはやめてください!」


スライムの魔物が必死に神官を説得します。が…


「あなたは黙っていなさい!これは魔王様が元気を出すのに必要な事なのです!」


ピシャリとそう言い、止めようとしません。

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