見えない世界
黒豆
第1話
いつも、他人とは違った。本当に笑えない、本当に喜べない、本当に泣けない。それは既に私がしんでいたからだ。なにもかも諦めて、本当にどうでもよくて、酷く悲しい世界に浸っていた。だからだろうか、私は中身のない抜け殻だ。例えるならクラゲのようにただ漂っている。わからない、わからないんだ…。本当はわかっている、自分が間違っていることに、自分が既にしんでいることに、けれどそれを認めてしまったら私は本当の意味でしんでしまう。だから自分を騙し続けて、騙し続けて酷く辛くなる。他人といると自分が透けて見えるようで怖い。怖くてしょうがない。なにに肯定されたら私は生きていられるのだろうか。
見えない世界 黒豆 @96001202
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