3月12日 ホットケーキ、たくさん焼いて

 さくっと、ふわっと。

 雪車町地蔵だ。


 小さな客人たちが押し寄せてきたものだから、なにか甘いものを手早く作ろうということになった。

 こんな時、重宝するのがホットケーキというやつだ。

 なに? いまはパンケーキって呼ぶんだって? 細かいことはいいのです。


 というわけで、焼きも焼いたり30枚。

 ちびっ子たちが満足するまで、ふわふわでサクサク、甘い香りが立ち込めるホットケーキを焼き続けましたとさ。

 ジャムをのせたりバターをのせたり。

 ハチミツを掛けたり生クリームをのせたり。


 まあ、それぞれ好きなように食べてもららった。

 甘いもののいいところは、多少不作法でも満足してもらえること。

 最後はジュースを飲んでもらって、ごちそうさまでしたである。


 こういうことが年に何度もあるわけではないが、しかしまあ、忙しかったりそれが嫌でなかったりもする。

 案外、私は小さい客人たちが、嫌いではないのかもしれないと。

 そう思うそりまちなのだった。



(控えめに言って地獄なのでは?)

(労力とやかましさとトラブルだけなら地獄ですよ、私、彼ら彼女らが理解できないので怖いですし)

(でも、悪くないと?)

(元気なふるまいをみるのが好きなだけですよ。それでは、アデュー!)

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