1月25日 なんじゃもんじゃ! 堪忍じゃ!
もしくはアンニャモンニャとも。
雪車町地蔵だ。
定期的にやるつもりはないが、ちょっぴり妖怪の話をしていこうと思う。
本日の妖怪は、こちら「なんじゃもんじゃ」。
なんじゃもんじゃとは、則ち怪木である。
とあるお偉いさんが、諸国を旅していたころ、奇妙な樹木を見つけた。
樹木の名前がわからなかったそのひとは、近くを通りかかったころに訊ねた、この木の名前は何というのかと。
すると古老は「えーと、これは、その……なんじゃもんじゃ……」と、口を濁す。
よく知らなかったためにもごもごと話したそれを、お偉いさんは名前と勘違いし、以来その樹木は「なんじゃもんじゃ」と呼ばれるようになった。
というのが、諸説の一つ。
ほかにも、菩提樹を含む神木を、名を呼ぶことが恐れ多いという理由でなんじゃもんじゃと呼称した、という逸話もある。
おもにヒトツバタゴという樹木を指して、この名称は使われるが、全国的にはこの限りではなく、わからない木はすべてなんじゃもんじゃである。
マジ、なんじゃもんじゃである。
また、ほかの逸話では、その木の周辺には川が流れており、通りかかる船を沈めては悲しげにこずえを揺らすともされているので、神木にしてもなかなか祟るやつということになる。
似たような逸話を持つ妖怪に「どうもこうも」などがある。
また、かなり以前になるが、マンダラケと同一視されていた。
──とまあ、今回は妖怪について簡単に解説してみた。
本邦でもそれなりに数のいる、植物の妖怪。
なじみ深い彼らについて語るのは、ずいぶんと興が乗ったので、ひょっとしたら今後もやるかもしれない。
そういうわけで、本日は以上!
(悪魔くんとか鬼太郎の所為じゃないかな、まんだらけ)
(吸血妖怪みたいな印象持たれてますもんね。しかし、長いこと生きた木は、我々の予想しない形に枝や根が捻じ曲がることもありますし、そりゃあ妖怪にも見えますよね)
(あー、薄暗がりで見たらびっくりするかもな)
(たぶん、妖怪の根底に、そういう流れがあるのでしょうね……それでは、アデュー!)
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