10月29日 つなぐぜ!願い!!をこの目にして

 ジーッとしてても、ドーにもならない!

 雪車町地蔵だ。


 かねてから楽しみにしていたウルトラマンの映画、劇場版ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!! を、ようやく視聴することができた。


 前情報の通り、実質ウルトラマンオーブ補完編の味付けはたっぷりで、前作(現時点で言えば前々作)の主人公、クレナイ・ガイと、その腐れ縁の怨敵ジャグラス・ジャグラーの友情という言葉ではとても足りないエモーショナルな関係を、これでもかと叩きつけてくる。

 強大な力に選ばれるのは正しいものだけという伝承に、またこのパターンかと吐き捨てるジャグラー。なんだかんだ言って宇宙のために戦い、恐ろしく善戦し、差し出された手もつい握っちゃうジャグラー。まさにヒロイン。


 もちろん今作主人公のジードは見所が山ほど。

 オーブとジードの同時変身では、かねてから関連性が指摘されていた同じ力をお借りしている姿、サンダーブレスターとプリミティヴが対比され、ほかのフォームもたっぷり見どころが用意されている。

 設定周りも、ベリアルについての最後の後始末という感じで、これ以上なく伏線や謎だった部分を回収していく。

 設定だけあった技とかも披露される。

 とうぜんゼロの話もする。


 一番印象的だったのは、赤い目のジードだろうか。

 ちょっとネタバレになってしまうので注意してほしいのだが、ジードはいわゆる悪のウルトラマンの息子である。

 多くの偉大なウルトラマンから光の戦士と認められても、強い闘争本能を消すことはできない。

 それが地球を独りで守らなくてはいけないという自責の念と、力不足という焦燥、ヒーローとしてのふるまいを忘れたとき、爆発する。

 作中で幾度か描かれた獣のような戦い方とも違う、兇暴と言わざる得ない戦いの果てに、ジードは大変な危機に直面する。


 そこからどのように立ち直るのかは伏せるが……とても平成ウルトラマンらしい──いや、ウルトラマンとはそういう存在なのだろうと思えるストーリーに仕上がっているので、ぜひ本編を直接視聴してほしい。


 ジードの究極の姿も必見の、つなぐぜ!願い!! いまならレンタルショップでお借りできるので、読者諸氏はよろしければ……!


 長くなったが、本日は以上だ。



(ゼロから始まった物語が一つ完結した感じだよな)

(実際、アルファでありオメガって感じですよね。これからはまた違うアプローチするためも、こまごまとした部分をすべて解決しました! って感じで)

(それとなく今後もあのロボット出てくる可能性があるの、うまいよな)

(商業的にどうしてもですね。それでは、アデュー!)

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