　イア、イア、クトゥル、フタグン！

　ハロー、雪車町地蔵だ。

　今日というなんの変哲もない日は。

　しかし、一部の人々にとって祭日であった。

　世界に根を張る最新の神話。

　宇宙的恐怖、そして暗黒神話の種をまいた男。

　猫とアイスクリームを愛する紳士。

　ハワード・フィリップス・ラヴクラフト御大の生誕祭である！

　かの人物がいなければ、いま世界にクトゥルー神話なんて狂気は存在しなかっただろう。

　サブカルチャーとしてＳＡＮ値ピンチと笑いあい、窓に！窓に！なんて気軽に口にすることもなかっただろう。

　クトゥルー神話。

　その生みの親こそ、彼──ラヴクラフトそのひとなのである。

　おそらくカクヨムでも、この祭日に合わせていくつかの神話が投稿されているに違いない。

　きっとそれは、愛に満ち溢れた狂気であると確信できる。

　読者諸氏も、そんな狂気と冒涜の世界へ、一歩踏み入れてみてはどうだろうか。

　いままで知らなかった世界が、そこには広がっているはずであるから──

　心よりの敬意をもって、この祝辞を、閉じさせてもらう。

『私は、プロビデンスとともに──』

（ひとつのシェアードワールドの産みの親の誕生日ってこと？）

（簡単に言えばそうです。たくさんの世界の種の産みの親です）

（なるほど）

（では、ともに祈りましょう。其は永久に臥したむる死者にあらねども──）

（──奇異なる永劫の果てには、死すらも死せん）

（それでは、アデュー！）

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