5月26日 九州へ至る梅雨入り

 シトシトピッチャンシトピッチャン。

 それがし、雪車町地蔵というものでござる。


 梅雨だ、目の前まで梅雨が迫ってきた。

 梅雨というのは東アジアでみられる気象現象で、いわゆる雨季の一種だ。

 梅霖、五月雨、麦雨……まあ、同じような意味で、同じような由来の言葉だ。好きに使い分けるといい。


 梅雨という言葉の語源に、少し面白い説がある。

 梅の字をバイと呼んで、これがバイ──すなわちカビから転じたものではないか、という説だ。

 黴菌が繁殖しやすい季節だから、黴雨。

 どうだ、さらに嫌気がさしてきただろう。

 この時期のお風呂掃除ぐらい嫌な気分だ。


 さて、とはいうものの、私は梅雨が大嫌いなわけではない。

 雨に濡れる植物というのは乙なものだし、雨音を聞きながら転寝するのもまた、嫌いではないからだ。


 植物にとって、水はなくてはならないものだ。

 恵みの雨という言葉もあるが、降りすぎれば植物の根を枯らし、土砂崩れを起こす。

 過ぎたるは及ばざるがごとし。

 この世の多くの物事に対して言えるが、なんでも適量が大事である。

 今年の梅雨は、なので穏やかにあってくれればいいなと、思う次第である。

 あなたもそう思うだろう?



(TO YOUってか?)

(それだと〝あなたへ〟になっちゃいますね)

(じゃあ、BY YOU?)

(〝あなたにとって〟じゃねーですよ! 遊んでないでお開きです!)

(はーい)

(それでは アデュー!)

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