2018・05

5月1日 珈琲の出涸らしにはカビが生える

 ドーモ、読者=サン。雪車町です。


 ところで私は、頻繁に珈琲を飲む。

 一時期はドクターストップがかかっていたのだが、学生時代は日に40杯程度飲んでいたような気がする。

 缶コーヒーはあまり得意ではない。

 インスタントも、それほど飲まない。

 レギュラー珈琲が、一番好きだ。


 酸味の強い珈琲は、日本人のくせにといわれればそこまでなのだが、実は好みではない。マンデリンぐらいの、苦みと香り高い珈琲が好きなのである。

 とはいえ、最近ではインスタントも馬鹿にはできない。


 19世紀末、インスタントコーヒーができたばかりのころは、銘柄を選ぶなんて夢のまた夢だった。

 変態じみた日本が先だって、各種銘柄のインスタントを作った。

 今では世界中で愛されている。

 その味も、日夜レギュラーに迫りつつある。

 余談だが、水で溶いたインスタントをレンジでチンすると、それなりに美味しいものが出来上がる。


 さて、私はレギュラー珈琲が好きだ。

 しかし、昨今のおしゃれなワンカップはうまく使えないし、コスパが悪い。

 だいたいの場合、コーヒーメイカーで大量生産するか、サイフォンに頼ることになる。

 さすがに出先にサイフォンは持っていけないので、コーヒーメイカーをおいてもらっている。


 さて、コーヒーメイカーで珈琲を作ると、どうしても出涸らしが出てしまう。

 これは仕方がないことだが、なんとなくもったいない。

 しかし、脂質やたんぱく質が多い出涸らしだ。例えばガーデニングの資材として使うには、ちょっとカビやすい。

 よく発酵させれば別だが、そんな暇はないだろう。


 そこで提案したいのが、お家でできる培地づくりだ。

 植物や菌類の培養に使われる培地。

 寒天などで作る培地と同じものを、珈琲の出がらしで作ってしまえばいいのである。


 作り方は簡単だ。

 出涸らしと、支持材に水で溶かした寒天を、ほどほどの大きさの瓶──ワンカップとかでいい──にいれ、アルミ箔で栓をして、しっかりと封をする。ご家庭にパラフィルムはないと思われるので、通販で買ってほしい。

 これを蒸し器にかけて高温で滅菌消毒する。

 あとは安置して熱が取れれば、完成である。


 これに、しかるべき環境(クリーンベンチなど)で植えたい植物の種や、茎頂の部分などを置いてやれば、うまくいくと元の植物体に成長するわけである。


 珈琲豆から植物ホルモンが出ているとか、クリーンベンチをつくるのに2000円ぐらいの費用がいるとか、そういう話はなんか需要があったら話そう。


 今回、私が言いたいのは、こうやって理系の遊びをするのも楽しいよというチャレンジ精神である。

 出涸らしとて、インスタントと同じく、バカにはできないのだ。



(オチがないみたいですが、大丈夫ですか?)

(大丈夫だ、問題ない)

(問題しかないんだよなぁ……)

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