2章 「ミズガルズ・ローベンシア」編
第27話 バージョンアップと最後の聖霊
今は四月初旬。ワールドマップの開放を行なうためには、ナビゲーション本体のバージョンアップが必要になる。
現在のバージョンがLV1なのでLV2まで上げる事になった。
ただし、LV3以降は、
『少々危険も伴うため、暫く先にしよう』
と
レベルを上げても、そこでマップ開放ではない。
ポイントを消費して、グレーアウトした地域を開放していく事になる。
どう言う計算がされているのか、詳細は判明していないのだが、この一年でかなりのポイントが貯まっていた。
ナビレベルをLV2に上げるのに20000ポイント、同レベル内の取得可能マップ一ヶ所につき2000ポイントになっており、 人族の住まう領域は「ミズガルズ」と表示されていた。
「ミズガルズ」内には五つの国がある。 今のレベルで必要なポイントは合計10000ポイントになるが、これがLV3になると倍は必要になると言っていた。
現在の所持ポイントは33900あるが、Mトレックの最後のバージョンアップに20000ポイント必要だった。
気になって調べたのだが。 取得ポイントの明細は表示されず、細かな詳細を知る事ができない。
これだけ高機能なのにだ!
チート機能満載のくせに、細かい所が雑なのが不思議で仕方ない。
『
キッパリ諦めることだな 』
と、
ただ、大雑把だが推測は立てることが出来たのは、何故か週間取得合計は表示できたからだ。
一泊する事で諸々のポイントが取得可能で、この十月余りで約百二十泊している。
釣り上げた魚や採取した野草や果物など、初期マップクリアをした日と一回目のマップ開放による取得ポイントなどでの試算と、実際のプラスポイントを常に確認してみたのだ。
地味に辛い作業で二日程で挫けました。
多分……適当でも困らないしね。
今まで消費したポイントは
Mトレックの最後のバージョンアップLV1から5000、10000、15000の30000ポイント。
初期マップ後に追加したマップ開放に1000ポイント使ってるので、合計で31000ポイントを消費した事になる。
追加したマップとは、
一泊辺り平均で100ポイント取得しているみたいだったので、十ヶ月で12000ポイント。
初期マップの開拓ボーナスで10000ポイント、追加マップ開拓で10000ポイント、領地獲得ボーナスで20000ポイントを取得している。
ここまでの合計が52000ポイント、残りの32900ポイントは釣った魚や採取、鑑定と走行距離などによるものらしい。
走行距離は二十km走行で10ポイント取得できる様だが、100ポイント単位でしか受け取る事が出来なく、鑑定や採取も同様で蓄積したポイントが100ポイントを超えると自動でチャージされる仕組みだった。ちなみに地球での移動距離はカウントされていない様だった。
領地化している「風の国」は日本の国土と同じ位の面積を有している。
単純に、車で外周を移動するだけで9000Km程度にはなる計算だ。
そのほか、旅行一泊辺りの平均走行ポイントが20~100程度で、その辺を勘案すると15000ポイント程度のの取得だと考えられる。
これで残りが17900ポイントになる。
何がこんなに寄与したのか、思い当たるのはレア物の
魔種 オリハルコン種 キング チヌーク 2尾X2000 4000
ゴールド ソード サーモン 15尾X 300 4500
シルバー ソード サーモン 20尾X 200 4000
この三種だけで12500ポイントになる。
残りは他の魚などで2500ポイント取得しているようだ。
ガツンと取得できる物は
当然、レベルが上がるとマップ取得に必要なポイントが増える、
今は釣りだけだが、その内に狩猟もする事になるだろう。
だって……魔物が居るそうだからね。
続いて、Mトレック最後のバージョンアップ行いLV5にした。
てっきり三人目も子狼かと思ったら……
後で聞いたが全員
『我もこれで人型になれるな 』
と言っていた。
子狼モードに意味があるのか?
ただ単に
早速、ケルベロス《サーベラス》さん? 君かな? も顕現していただく事になった。
人型モードでの三人そろい踏みを、スマホ片手にワクワクしながら待っていたら、白銀の人型モードはまだお預けだと言われた、何故かが疑問? 焦らし作戦ですか?
白銀がケルベロス(さーべらす)を呼び出した。
『ちースッ! 』と軽いノリで顕われた!
「あら? お子様ですか」
『いやいや~っ、青年と言って欲しいね~! お兄さん 』
俺に比べると……今年27だしね。
『
『昔からこんななのよね~ぇ。 ただし、切れると|凄い(・・)から気をつけてね』
「うふふっ、可愛い弟が出来たみたいだわ 」
と沙弥華が嬉しそうだ?
『サヤ姉(ねえ)さん! シロ様(さま)や ベニ姉(ねえ)みたいな良い名前を付けておくれよ! 』
見た目の年齢が17~18と俺や沙弥華と比べると若い故か、その見た目に比例して調子も……若いね。
まぁ、嫌な風には感じないし堅苦しいよりは良いと思える。
何より、沙弥華が『サヤ姉(ねえ)さん 』の言葉に悶絶していた!?
あれれ? ……沙弥華さん?
はっきり言って紅花も美人さんだし、彼はイケメンです! 身長の割にはガッシリした身体つきをしていて、スポーツマンの様な爽やかさが……昔の俺なら「敵だ!」と言っていたかも知れない。
特徴的なのが髪の毛の色だった。深紅から淡い橙や赤へのグラデーションはまるで燃え盛る炎のように視えたのだ。光の加減か? いや、良く視ると髪が揺らめいていた。
それと、彼はオッドアイだった。右目は蒼目、左目が紅目だった。少し笑うと犬歯がチラリと覗き可愛くも? みえる。
髪の毛の色はやはり魔陣で揺らめいていると言っていた。当然普通にも出来るそうで、その際の髪の色は瞳の色と同様に白銀と紅花に影響され、銀毛だが後ろ髪だけ漆黒になるそうだ。
背の高さはケルベロス? サーベラス? と
「
『サヤ
「う~ん、あっちからはピンと来るのが無いわねぇ……
髪の色からなら、
『
◇ ◇ ◇ ◇
A「あんたは本当にイイカゲンね! なに適当にやってんのよ 」
B「ウム、……想定の範囲内じゃわい 」
C「ほんに、適当じゃの! 嘘をついてもバレバレじゃ。 もっと素直になれぬのか? 」
B「ウヌヌッ……どうせポイントなぞ、方便じゃから適当でよいではないか! 」
D「まあまあ。 無事に領地も確保、これからが本番ですから良しとしませんか? 」
B「ウム、問題はこれからじゃ。 上手く意識誘導ができておるが、戦闘になったら心配じゃわい 」
A「確かに、あんたの言う通りよ。 まだ誘導が効いてるけど、勇者だからね……何時までもつか 」
E「その時はその時で、仕方がありません。 あなた達の協力には感謝しています。
もう暫く見守りましょう 」
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