第9回カラスが鳴いてる

先に突っかかってきたのは添木そえぎだ。


「センセ、なんか最近野上と仲いいわね」


「別に」


添木は長身だ、169cmはあるだろう、茶髪で切れ目がチャームポイント。


「ふーん……しらばっくれるんだ」


「別にしらばっくれてない。彼女とはなんもない」


何と言っても不気味なのが、ボス格の我道がどうだろう。


ブルーのカラーコンタクトを入れて、終始ガムを噛み、アジアンビューティとも言える完璧な容姿。


「加奈子やめなよ、野上はイカレてんだよ」


対照的に浦兼うらがねは髪を金髪に染めてるものの、ちゃんと話のできる健康美人だ。


「先生ごめんね、待ち伏せしてたわけじゃないんだ。ね、加奈子かなこ


添木はブスっとした表情をしている。


我道は相変わらず沈黙を守る。


「浦兼さあなんか誤解してるよ、君らへはなんらアクション起こしてないよ俺は」


「そうだよね、私もそう思った、もういいでしょ。加奈子、行こう」


我道を先頭に浦兼、添木と門から立ち去る。


この暑い時期にあんな美少女ども相手にして疲れるなあ、ベーヤンの野郎、何がヨーロッパだ!


それから数日、夏休みまで一か月という時に抜き打ちテストがあった。


成績の上位ベスト3は意外な顔ぶれ。


2013(H25)7/30(火)・2018(H30)5/3(木)


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