第6話 白い貝殻のイヤリング
女の子は悲鳴にならない悲鳴をあげました
ひっ
そして、泣きながら
やだよぉ、食べないでぇ
お母さんのところに帰りたいぃぃ…
そんな願いが届くことなく、くまさんは女の子の方に来ました
しくしく
女の子はやっぱり泣きます
しかし、いつまで経っても女の子が食べられることはありません
あれ?
と、思って女の子はそっと顔をあげました
そこにはくまさんの大きな手が差し出されていました
そして、そこには女の子がなくしてしまった
白い貝殻のイヤリングがありました
女の子はおそるおそる手をのばして
くまさんの手から白い貝殻のイヤリングをとりました
くまさんは女の子を食べることなく
そのまま森の奥へ帰っていきました
にゃあ
さっきの子猫が女の子の足元で小さく鳴きました
食べられてなかったんだ!
女の子はうれしくなりました
それに
子猫がいる横にキイチゴがたくさん置いてありました
女の子はびっくりしました
さっきのくまさんが置いていってくれたのでしょうか
小さな女の子にはわかりませんでしたが
大きな声で女の子は森の奥に
くまさん、ありがとう!
と言ったのでした
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