第7話 失敗(1話完結)
やばいなこれかなりヤバい状態やん。俺の人生で一番ヤバいかも。って人生もう終わってるんや。
普通死んだ瞬間に体から魂って離れるやんか。でもなんか引っ掛かって魂抜けてないやん。
みんな死に顔覗いてくれるけどさ、普通は上からその光景見るんやろうけど俺みんなと完璧に目が合ってるからね。
葬式で坊さん気付いてくれるかと期待したけど、全然気付かへんあのハゲ。何やったらお経よみながら全く違うこと考えてたからなアイツ。
「明日ミヤちゃんと同伴しようかな」って。知らん!そんなもん。
ミヤちゃんて誰やねん。ピンクの電話かっ!
あーほんまヤバいって。もうここは最後のお別れのところやん。火葬場やん。
昔から霊能力あると吹いてた親戚のおっちゃん、
「もう肉体から離れて上の世界に逝ってるよ」とめっちゃわかった顔して両親を諭してるやん。
こいつ全然わかってないやん。まだここおるっちゅうねん。
これが最後の挨拶って。職員さんほんまちょっと待って。あーめっちゃ泣いてる母親と完璧に目が合ってる。気付いてくれー!って全然無理やー!!
あー!オワタ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます