今日と明日
君がそこにいてくれたらそれでいいのに
ただ肌に触れて
そばにいて。
息をして、
吸っては吐いて。
名前を呼んで、
声を聴かせて。
今だけでも。
今この瞬間だけでも。
羽ばたくための準備をしながら
今日も一日が終わったと、横たえた体は沈んでいくけれど。
ありがとう、今日も終わった。
君と生きる今日。
名残惜しいけど、また明日。
ねえ、早く起きてくんないかな。
閉じたままの瞼に期待しながら、ゆっくりと呼吸で上下する胸を眺めている。
瞼はじっとしたままだから、夢は終わったみたいだね。
ねえ、早く起きて、私を見て、名前を呼んで、ちょっとめんどくさそうに相手して。
ああ、もう、面倒だなあ。
身体と腕の間に顔を勢いよくねじ込んだ。
眠ったままの暖かい体温に、もう一度眠たくなってしまう体を起こして、今日がまた始っていく。ああ、名残惜しいけど、必死で頬を離した。
私は偉いな。
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