演習場所
あの後は、しっかりと各国の王族を自国に送り返した。
その際に、さっき言ったように、軍事演習を行うので、参加してほしいとも言った。
これに関しては、条件付きではあったが、どの国も参加してくれた。
その条件に関しては、基本的に味方である国に関しては、何の条件も付けていないのだが、今回ので分かった通り、バルバロット帝国を、そのうち倒そうとしている国もある。
そのような国に関しては、自国の戦力がばれてはいけないので、自分たちの軍が参加しないという条件のもと、参加してもいいと言ってくれた。
アインに関しても、今回の演習に関しては、敵の力を図るのではなく、自国の力を他国に見せつけるのが目的だったので、別にそこに関しては、問題がなかった。
同盟国に関しては、本当に大丈夫なのかと心配してくれる声もあったが、それでも、アインがしっかりと大丈夫だというと、信じてくれた。
その後は、自国の軍にも、今回のことを話した。
その中でも、軍部の幹部に関しては、目標のほうも伝えておいた。
バルバロット帝国兵に関しては、いろいろなことができる。
言ってしまえば、暗殺のようなこともできるのだ。
しかし、今回の目標に関しては、敵に自国の力を見せつけること。
つまり、暗殺のようなあまり目立たないような技術では意味がないのだ。
暗殺術もしっかりと大事な技術だが、それでも目立つかと言われれば、あまり目立たない技術だろう。
「それは、幹部内だけの情報共有でよろしいのでしょうか?」
「それに関しては、そちらに任せるよ。」
「わ、わかりました。
とにかく、この国に反抗する気概を起こさないレベルでいいのですね?」
「そうだね。
うまいことやって。」
アインも、自分で言っていて、随分適当だと思ったが、今までも加減を間違えてきたんだし、こういうことに関しては、その手の専門家のほうがいいだろう。
「何か必要なものがあったら、教えて。
用意するから。」
そして、アインは、いったん自分の部屋に帰った。
一方軍部…
「さてどうしようか…」
「ほかの国を圧倒しろと言っていましたけど、どうしますか?」
「それを考えているのだが…そもそもが演習自体が初めてだからな。」
何も考えなければ、いつも通り練習をしていればいいのだろうが、今回に関しては、注文が入っている。
「魔法を主体とすればいいのだろうか…」
「まぁ、相手に威圧感を与えるという意味では、そのほうがいいでしょうね。」
「でも、結構大規模な魔法を使うこととなると、どうしようか…」
「あ、あの~。」
ここで、1つ、アインの暴走を促してしまうような案が出たのだ。
「アイン様に頼んで、空いている場所をもらうというのは…」
「そうだな…まぁ、それくらいしかないだろう。」
こうして、演習の開催地が決まったのだった。
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