第464話クランのモットー


そして、5人は、アインの前に立った。


「お前らが、例の者たちか。」


「あなた方が、なんで彼の肩を持つのですか!

彼は魔族なんですよ?」


「そんなことはどうでもいい。

それに、私たちにとっては、お前のほうがどうでもいい。」


「そんな!

あなた方が、魔族の仲間だったということだったのですか!?」


そんなことを、青年は言っていた。


しかし、彼ら5人が アインの味方をするのには、他の理由があった。


「そんなことは関係ない。

私だって、悪さをする魔族がいれば、討伐に向かうだろう。

しかし、アイン様に関しては、魔族ではないし、それに我々の上司のようなものだ。」


「は?」


今まで、彼らは王都のギルドの中で、最高位にいた。


彼らに命令できるのは、この世では、ギルド長と、王族だといわれwていた。


しかも、それは命令をできるだけの話であって、彼らには、拒否権もあるといわれていた。


つまり、王名ですら拒否できるほどの力を持っているということだ。


そんな彼ら彼出た、上司という発言が分からなかったのだ。


「我々5人は、普段は別々に活動をしているが、それ以前に同じクランのメンバーだ。

それに関しては、話題になっただろうからみんな知っているだろが、創焉覇神兵だ。」


その発言に、都民は驚き、白銀の旋風や、普段はうるさいギルドの中にまで聞こえていたのか、中から会話を聞きに来ていた彼らは、驚いていた。


「そ、それはこの世にある中で最強と言われているクランでは?」


「そう呼ばれているのかはわからないが、メンバーがそれなりに強いことは知っている。」


それは、仲間とほかの者たちを見比べていれば、最強だといわれてなくても分かることだった。


「最近は、活動を聞きませんでしたが、いまでも存在していたのですね!」


「ああ、それは、我々のメンバー全員が、自立できるくらいの力を得て、なおかつ、別に人手不足になっているわけではないので、クランの名を使っての活動をしていないだけで、まだ、この王国や、外国でもわれらがクランのメンバーは活動を続けている。」


今では、メンバー募集をやめてしまったせいで、あまり目立ってはいないが、メンバー募集をやめる直前までは、そのクランにさえ入れば、冒険者人生は決まったものだともいわれていた。


「それで、皆様方がそうなのはわかりました。

それに、私が建てたクランも、あなた方のような大きなクランになるように願って作ったものですから。」


「そうか。」


「しかし、それとは別で、なんでそんな最強のお方たちが、その魔族の肩を持つのですか?

あなた方も冒険者なら、魔族を倒す必要はわかっているはずです。」


実際には、まったく害のない魔族に関しては倒す必要なんかないのだ。


「何を言っているのだ。魔族に関しては、基本的には友好的なやつが多いぞ。

それに、人間だって、中には積極的にほかの種を襲っているものが多いではないか。

お前らのように。」


実際、アインのクランには、人間以外のものも多く存在している。


だからこそ、創焉覇神兵の考え方は基本的に、他の種族との連携だ。


「そ、それは我々に危害を加えるからで…」


「そうか。それでは私たちも、創焉覇神兵の設立者で、隣の帝国の皇帝の命を狙ったということで、私たちは、お前を切る権利を得たということでいいのかな?」


そういうと、5人の中の、剣士が白銀の旋風のリーダーに対し、剣を大きく振りかぶった。


「そ、そんな知らなかったんだ。彼がクランのトップだなんて。」


「そうか…それでは、アイン様は、魔王も兼任しているんだ。

それに、亜人の長もやっている。

お前らが殺してきた中には、その者たちもいるだろう。

どうします?アイン様。」


そして、アインはとっくに決めてあった、発言をするのだった。



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