転生貴族のハーレムチート生活【１２０万ｐｖ突破ありがと～】

第426話気がつく

しかし、そんなことを知っていない彼は、特に何もしないでいた。

「すみません。」

すると、外から村長の声が聞こえてきた。

「何でしょう。」

「実は、この家にもう１人泊まって生きたいといっている方がいるのですが、良いでしょうか。」

一応、村長は聞いてきてはいたが、基本的に領主に拒否権は無かった。

「こちらが借りている身なんだ。そんなことを一々聞かなくてもよい。」

だんだんと、貴族の口調が戻ってきてしまっているが、それでも今はただの旅人としてやっていけている。

「分かりました。

一応、部屋は別々なので安心してください。」

「分かった。」

もちろん、元々は家として使っていたのだから、部屋数もそれなりに多くある。

そして、その中には、寝室として使えそうな部屋もいくつかあったのだった。

「それでは、今日の夜当たりに挨拶に来ると思いますので、それまでは気を楽にして待っていてください。」

この分隊長は、現状、村の調査と、周辺の調査を行っていた。

これによって、この村の発展具合と、健康面や食事面。

それと、街の外を見ることによって、この村に対する魔物の脅威がどれくらいあるのかを調査していたのだった。

そして、調査中に魔物にあった場合は、その場で倒してしまっているのだった。

そして、時間はあっという間に夜になった。

(それにしても、この村に他の来客か…私とは違って、本当の旅人でも来たのか？)

ちなみに、今日は、分隊長が来ている記念として、少しだけ宴会のようなものが行われている。

そして、それは町の中心でやっていて、もちろん彼も呼ばれていた。

(この村にこんな宴会をやっているような金はあるのか？)

実際には、ないのだが、それでも、若干は見栄を張りたいのだ。

そのことは分隊長も分かっている。

しかし、それでも、やってもらったことを無碍にすることも出来ないので、その食事をもらっている。

しかし、内心では自分のせいで無茶をさせてしまって、申し訳ないと思っている。

そして、その宴会を少し遠くから見ているもう一人も、内心では大きく動揺をしていた。

(な、何だと・・・)

そこで、この国の分隊長の存在に気がついたのだった。

(何故ここに分隊長がいるんだ…)

さすがに彼も、分隊長の存在は知っている。

そもそも、この国の正規軍の中では、最上級レベルの階級を持っているようなものなのだ。

この国の政治にかかわっていて知らないものはいないだろう。

(しかし、まずい…)

現状、この街は宴会をしているが、門番はしっかりと見張りをしている。

つまり、隠れて抜け出すようなことは出来ないのだ。

それに、時間が経ってしまえば、誰かが自分の存在に気がついて、探し出してしまう。

そうなってしまえば、さらに注目度が上がってしまうので、ここはまだ、正直に行ったほうが良いのではないかと思っている。

(それに、これ以外の作戦が思いつかない。)

だからこそ、宴会には入って、目立たないように隅っこのほうに存在しようとしたのだった。