第364話今後の話


あの後、全部の国に領土を渡すわけにもいかなかったので、今回の戦争への貢献度に応じて、領地や金を渡していった。


アインが、今回の戦争では一番活躍したのは、目に見えて分かっていたので、ある程度、アインに決定権があった。


そして、今回は傀儡国をいくつか作って、それ以外の土地は、バルバロット帝国に有る程度従順的な国に渡して行った。


こうした領土拡張や金の入手の末、この大陸のパワーバランスは変わっていった。


そして、今回の戦争が終わったことによって、対教会同盟の存在意義は無くなり、同盟は一時的に解散された。


その後、力のつけた国が新たな同盟を作り、アインも同盟を作ったことによって、大陸内では多くの同盟が出来ていた。


それでも、最初の同盟が出来たとき、最初のほうに加盟した国はアインの同盟に残っていて、そして、最初のほうに加盟したということはアインからの援助が多かった国がアインの同盟に残ったのだった。


結果、大国の数としては、どの同盟もあまり数の違いは無かったが、アインの同盟のほうが領地は少ないながらも、技術では他の同盟に勝っていた。


「結局、力をつけた国は、独立して自分の同盟を作りたくなるのか…」


正直、アインは他の同盟を相手にしていなかった。


正確に言えば、相手にはしていたが、脅威になることなんか一切考えていなかった。


なぜなら、アインの同盟国が少なくなったことによって、今まで以上にその国に多額の支援が出来るようになったからだった。


アインの考えでは、現状のアインの同盟国に関しては、1つ1つの国を大国レベルにしようと考えていた。


なので、これからも同盟国の進化は止まらないだろう。


しかし、一旦は、この大陸にも平穏が訪れたことになっただろう。


こうして、大陸の話は一旦閉じたのだった。







「アイン様?いい加減魔国のほうは…」


そして、他の物語の始まりだった。


アインにも、まだまだやるべき事は多く残っていた。


現状、アインが今回の大戦で作った傀儡国に関しては、教育のうまい人材に任せていた。


正直、教育と経済は全然違うものだったが、アインの考えでは、まずは傀儡国の信頼を勝ち取ることだと考え、教育のうまい者にあえて任せたのだった。


そして、当のアインは…


「ずいぶんと久しぶりに来たな…」


エリに魔国のことを言われてしまったので、魔国へと来ていた。


この魔国だが、久しぶりの登場ということで、少しだけ説明をしておこう。


実力至上主義


国土は大陸4つ分


アインが今、魔王


現状はこれくらいの情報しかない。


そして、実力至上主義だといったが、それでも例外はある。


それは、国の政治にかかわれるかどうか。


この国は実力至上主義だが、王宮の全てのものが実力が強い訳ではない。


いろいろなところで力の強い者が上に立つからこそ、力が弱いものが上位にいるときもある。


たとえば、実力で王になったものが、政治は出来ない。


しかし、この国は実力至上主義なので、大臣は全て力はあるが、政治が出来ないものだ!


なんて事をやってしまえば、この国は簡単に壊れてしまう。


だからこそ、魔王と言う、一番強い者が、王宮で雇うものを決める全ての権限があるのだ。


だからこそ、この国での出世の方法は力による出世か、力のあるものに媚を売るかの2つに分かれていた。


そして、アインは国内をまとめるためにあることをしようとしていた。


元魔王が力を国民に分からせ、支配したように、現状、まだ王に反逆をしようとしているものに絶望を与えるために…




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