第136話勇者召喚


あれから数日が経ったころ、とある王国で…


「おい、ちゃんと集めたのか?」


「はい。王都以外の街からも優秀な、魔術師だけを集めてきました。」


「何人いる?」


「総勢500名です。」


「そうか…それでは始めるぞ。」


そして王に集められた魔術師500人が一斉に同じ呪文を唱え始めた。すると、玉座の間が光り始めて、30人の人間が現れた。


「こ、ここは?」


「王様、成功しました。」


「よくやった。魔術師の者はいったん休め。」


そうすると、いきなり玉座の間に出てきた30人と王と宰相らしき人物だけになった。


「すみませんがここはどこですか?」


そう、クラスのリーダーらしき青年が聞くと


「ここは玉座の間。今回は異世界から君たちを召喚させてもらった。」


「い、異世界!?」


そこにいた30人は驚いていた。極一部に喜んでいる人もいたが…


「そう、今回君たちを呼んだ理由はこの世界には魔王と呼ばれているものがおるのだが、そのものを倒してもらいたいのだ。」


「魔王、ですか?」


「ああ、魔族の王で、人間を殺しまくっている悪い魔族だ。」


「そんな者が…我々にできることなら協力します。」


「そういってもらえて、私も助かる。それでは皆の者の力を計らせてもらう。」


そして王様は勇者たちの実力を計り始めた。


そして分かったのは、勇者の中でも実力が3段階に分かれていた。


「これはどのくらいの力なのでしょうか?」


「これは1番下の勇者でも兵隊長の2倍、1番上の勇者様ですと兵隊長の10倍くらいの力があります。」


それでもアインの兵の1人よりも弱いのだが、この大陸の中では強いほうだった。


「そうでしたか。」


「おお、勇者よ。そんなに強いとは我もうれしいぞ。」


「その勇者とは何なのでしょうか?」


「それは魔王を倒すものに与える称号だ。」


「そうなのですか。」


「それでは何かあるまでは勇者様たちは基本自由にしてもらってよい。訓練でも何でもして良いぞ。」


そして勇者たちは解散して行った。


~一部の勇者~


「勇者召喚だってよ。俺たちがだぜ。」


「ああ、夢にまで見た勇者召喚だ。この世界で俺は俺TUEEEをして、ハーレムを作るぜ。」


「俺もだ。怪我をしている子を助けたらいけるんだろ?」


「それじゃあ、各自の目的のために、協力していこうな。」


「おう。」


~他の一部の勇者~


「たくっ、何なんだよこの世界は?」


「兄貴、でも勇者といえば人類の救世主ですよ。何をしても許されるのですよ。」


「何だと本当か?それでは俺が日本でやっていたことが正当化されるのか…最高だな。早速、街に出るぞ。強盗に恐喝に傷害だ。」


こういう犯罪を簡単に行える世界に来て、犯罪を犯していくものもいた。


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