第113話冒険科の開始


そしてアインたちは学校に戻ってきた。


「それじゃあここでお別れね。」


「そうだね。冒険科を選んでいるのは僕だけだからね。」


「それじゃあ、お昼に会いましょう。」


そしてアインは3人と別れた。


「よし、僕も冒険者ギルドに向かおうかな。」


アインは早速冒険科の授業を受ける教室に向かっていった。


(しかし、SSSランクの僕でも分からないことって結構多いな。)


アインは急速にランクを上げていったので、冒険者として当然の知識でも知らないことがあったのだ。


「それじゃあ中に入ろうかな。」


そして教室に入っていった。


「こんにちは。」


アインが自分席に座ったら隣にいた女の子が話しかけてきた。


「こんにちは。僕の名前はアインって言うんだ。君の名は?」


「私の名はキャロラインって言うんだ。よろしくね。」


「君は何で冒険者になろうと思ったの?」


「私の両親が有名な冒険者だったみたいでね、両親の話を聞いていたら私も冒険者になりたくなったんだ。」


「そうなんだ。それにしても両親って有名だったんだね。」


「両親ともにAランクの冒険者だったんだって。」


「Aランクってすごいね。」


「うん。そんな2人の間に生まれたんだから私はSランク冒険者になるんだ。」


「そうなんだ。きっとなれるよ。」


「ありがとう。一緒にがんばろ。」


「うん。」


そして冒険科の授業が始まった。


「今回、冒険科の担当となったザックだ。これからこの冒険科では冒険者を目指すもののために大切な知識や技術を教える。」


「「「「はい。」」」」


「今回は初回の授業ということで、君たちにはこれから冒険者になってもらうために冒険者ギルドに行ってもらう。」


「すでに冒険者になっている人はどうすればいいですか?」


「お前は確かナイツだったか?もう冒険者になっているのか?」


「はい。」


「すでに冒険者になっているものは今日はまだなっていない者にアドバイスをしてくれ。」


「分かりました。」


ナイツ君がすでに冒険者になっていると分かってから、皆がナイツ君に対して憧れのような目線を向けていた。


「すごいねナイツ君。」


「そうだね。まぁぼくも一応冒険者なんだけど。」


「アイン君も冒険者になっているの?」


「うん。僕は冒険者になってできるだけ早く強くなりたかったからね。」


「そうなんだ。それなら私はアイン君に教えてもらおう。」


「いいよ。でも僕も分からないことがまだたくさんあるからあまり頼りにはしないでね。」


「それでもすでに冒険者になっている者には敵わないよ。」


「そう言ってくれるなら教えるけど。」


「それじゃあ行くぞ。」


そしてザック先生によって僕たちは冒険者ギルドにやってきた。


「それではここで冒険者として登録して来い。また、すでに持っている者は冒険者カードの中に学生という欄を追加しておけ。」


「はい。」


「アイン君のランクっていくつくらいなの?」


これはさすがにBランクのほうじゃないとまずいかな。


「これくらいだよ。」


「え。」


「何?」


「アイン君って何者なの?」


「何でそんなことを聞くの?」


「だって昇格期間が2週間しかないじゃない。」


アインはBランクに上がるのに何日かかっているのかをあらわす欄を消し忘れていたのだった。


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